はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

海上交差点

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熊本県の牛深ハイヤ大橋は、見どころ満載のかっこいい桁橋。そもそもの必要性云々はさておき、道路線形からディテールに至るまでのトータルデザインのクオリティはとてつもなく高い。

橋梁が描くきれいなラインの中にポツンとある信号機付き丁字路交差点は、なかなかのレアもの。なにしろ海の上なんだもの。わかりやすいループ橋と、存在感ありまくりのデカ橋脚もセットになっている、お得感満載の物件だよ。

とても行きにくい場所なんだけど、また行きたいなあ。


ガンタ積み

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昨年の夏に六本木でチラリと見た衝撃的な擁壁を、あらためてじっくり見に行ってきた。「再利用」されている材料は多種多様であり、そのサイズや形態もバラバラのため、極めてカオスな擁壁面になっている。そこには、凝灰岩、花崗岩、安山岩などの自然石、レンガ、コンクリートがら、モルタルなどを確認することができた。少し調べてみたら「ガンタ積み」という名前が与えられたものであることがわかった。当然のことながら、適正な強度が保証できるはずもないので、ルールに対しては確実に不適格である。というか、かなり危険だと思う。しかしながら、鑑賞対象としては、あまりにも面白く、味わい深く、魅力的だよね。まったく困ったもんだ。

高級桟橋滑走路

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先日羽田空港のA滑走路に着陸した際に、D滑走路のジャケット工法を説明しやすい写真を撮ることができた。東京湾に突き出したD滑走路の南西側半分は、周辺環境への負荷をかけないために、多摩川の流れを遮らない桟橋形式が採用されている。そりゃもちろんむちゃくちゃにコストがかかっているんだろうけど、この滑走路によって格段に利便性が向上したことは多くの人が実感しているよね。ステンレスとチタンが用いられたジャケットの製作や、低空頭型フローティングクレーンを用いた据付作業などをちょこちょこ見ていたので、実際に使われている様子を上から撮れたことは、とてもうれしいな。