はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

メモ

初セスナ

ある雑誌の原稿を書いた流れで、航空写真の撮影に同行させていただいた。なんと、4人乗りのセスナ機の助手席に。助手席と呼ぶのかは知らないけど。役得ってこういうことなんだね、30分間のフライトをみっちり楽しんじゃった。 晴天に恵まれて撮影はバッチリ…

現地に行ってみよう

6年前の巨大地震をきっかけに、福島第一原子力発電所の事故が起きた。メルトダウンや放射性物質の拡散というきわめて深刻な事態が引き起こされ、刻々と状況は変化しているものの、いまだに収束していない。そうしたことから、多くの人が「恐怖心」「不信感…

楽しいラジオ

本日の午後、TBSラジオの名物番組『たまむすび』の「おもしろい大人」というコーナーに出演させていただいた。なんと、赤江珠緒さんとピエール瀧さんとお話をしたのだ。その25分間はとても楽しい時間だったのだが、やはり緊張と興奮が激しかったようで、放送…

ジェンガ住宅

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 今年はシンガポールからスタートを切っている。知り合いを頼って冬期休業期間中に総戸数が1000を越える巨大HDB(公団住宅)の「インターレース」に潜入させてもらえる段取りをしていたら、元…

私的ドボク大賞2016

さあ今年は早くも大晦日。今年も個人的な歳末恒例行事『私的ドボク大賞』を催行しよう。これは、僕がその年に体験したドボク的ネタを振り返り、僕が最も感激したものを選定し、僕が心の中で表彰するという、完全な自作自演で誰も共感できないアワードである…

逃げ恥ロス

TBSのテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が大きな話題になっていることは、さすがに僕でも知っている。しかし、とても残念なことに、僕は一度も観ないままに終了してしまった。最終回だけでも観ておくべきだったなあと悔やんでいる。 と言うのも僕は、…

10周年とは

10年前の今頃は、様々な意味で自分にとって大きな転機になった時期だった。それまで激しく続けていた様々なプロジェクトが収束していったり、自分の周辺でごたごたが続いてしまったり、なぜか心身ともに不調に傾きはじめてしまったり。その一方で、個人的ム…

l.m.v.d.r.

先日、東京国立近代美術館で開催されている「トーマス・ルフ展」に行き、たいへん感激した。2013年に国立新美術館で行われた「アンドレアス・グルスキー展」の時と同様に、「写真」という概念を激しく揺さぶられるクラクラ体験を味わった。それもそのはず、…

ハイキングデビューに関する反省文

昨日はスイスのフリムスという山岳リゾート地にあるTrutg dil Flemというハイキングコースを下った。本格的なハイキングのデビュー戦がスイスアルプス、しかも、スイス・ハイキング・アワード2014のグランプリを受賞した有名コースを歩くという、話す相手に…

夏のお出かけ

みんな、この夏は欧州にドボクツアーに行くといいよ。為替レートの動向次第では、とてもお得感があるツアーになるんじゃないかな。もちろん、その際に携行する旅行ガイドブックは『ヨーロッパのドボクを見に行こう』で決まりだね。 僕は今年の夏、ドイツ、オ…

土木展

六本木ミッドタウンにあるデザインミュージアム「21_21 DESIGN SIGHT」にて、ついに『土木展』が本日からはじまった。昨日行われた内覧会にて、素晴らしい内容に仕上げられていることを、この目で確認することができた。土木に興味がある人から興味がない人…

一周年、そして「土木展」

おかげさまで『ヨーロッパのドボクを見に行こう』は、発売から一周年。日頃のご愛顧、まことにありがとうございます。未見の方は、ぜひともお手にとっていただき、欧州の素晴らしいドボクの数々を、無駄にハイテンションな解説でお楽しみいただけると幸いで…

美麗トンネル写真集

日常的に通っている地下鉄のトンネルなどの様子を、日常とは思えない過激さを伴う幻想的な風景に仕立て上げた写真集『軌道回廊』(徳川弘樹、実業之日本社、2,800円+税、B5判104ページ)が出版された。 それぞれの写真に描かれている情報密度の高さ、完全人…

講演会雑感

先週の土曜日は、写真家の柴田敏雄氏と構造デザイナーのローラン・ネイ氏の対談講演会を聴講した。品川のキヤノンギャラリーで開催されていた写真展「Bridge」に関連したものだ。 講演の内容から察するに、柴田氏は請け負い仕事を滅多にしないようだけど、ネ…

建築の変態本

またしてもステキな建築写真集を手に入れたので、取り急ぎメモを残しておく。変態(アブノーマル)ではなく、変態(トランスフォームやメタモルフォーゼ)の話。 この写真集に登場する近代建築物は、シェルター、キオスク、戸建て住宅、教会、団地、高層ビル…

日常の風景が変わる『街角図鑑』

待望の路上観察指南書が、ついに出版される。三土たつお編著『街角図鑑』(実業之日本社)だ。なんと僕も寄稿させていただいたので、発売前に見本誌を手にすることができた。なんとも役得だね。 黄色い帯には「路上観察の新たな地平」「街角デザインが読み解…

九州の地震

現在も九州を襲っている一連の地震により被災されているみなさま、心よりお見舞い申し上げます。救出活動や緊急復旧に尽力されているみなさま、ご活躍をお祈りするとともに、ご自身のお体も十分に気遣ってくださるようお願い申し上げます。なかなか収束に向…

写真家と構造デザイナー

先日、品川で行われている柴田敏雄の写真展「Bridge」に行ってきた。被写体は、このブログでもたびたび取り上げているローラン・ネイが手がけた橋梁だ。本当に素晴らしい写真展なので、みんな行ったらいいと思う。以前から個人的に、ネイの橋は写真に撮りに…

お店で買えないアレ

数年前に大学の授業で、「コンシューマー向けではない工業製品をひとつ選び、それをしっかり調べてデザインの切り口からまとめよ」というレポート課題を出したことがある。タイトルは「お店で買えないアレ」。中には面白い題材や切り口を見つけてくる学生も…

遠回りの効用

先日、元職場の元学生から、『ヨーロッパのドボクを見に行こう』を読んで、こりゃ面白そうだと感じて実際の欧州旅行に活用したという話を聞いた。うれしいねえ、本当にうれしい。ちゃんとガイドブックとしての役割も果たせているんだなあ。あ、もちろんその…

謎の地上絵

昨年の夏にフィンランドの上空から見えたこの施設のことを調べようとして、ずいぶん苦労して場所を特定した。実感としては、シベリアの河川を特定したときと同じくらいたいへんだった気がする。しかし、場所を特定できても、なんの施設なのか全然ヒットしな…

記事紹介『インフラを観光資源に』

国の取り組みとしての「インフラツーリズム」が、いよいよ見える形になってきた。数日前、国土交通省総合政策局による「インフラツーリズム ポータルサイト」がお目見えしたのだ。10年近く前からゲリラ的にドボク観光に取り組んできた者として、うれしい限り…

私的ドボク大賞2015

さてと。今年も個人的な歳末恒例行事『私的ドボク大賞』を催行しよう。これは、僕がその年に体験したドボク的ネタを振り返り、僕が最も感激したものを選定し、僕が心の中で表彰するという、完全な自作自演で誰も共感できないアワードである。 前回の『私的ド…

『ヨーロッパのドボクを見に行こう』のリアルツアー!!

【本ツアーは中止となりました!!(11月25日)】 たいへんお待たせしました。ようやくお知らせできる状態になりました。 『ヨーロッパのドボクを見に行こう』に掲載したモデルコースA『南フランス周遊コース』を、本当にやりますよ!!近畿日本ツーリスト…

時の経過

今年3月の訪問以来、再び福島県双葉郡富岡町を訪問した。ここは長い間、警戒区域や帰宅困難区域になっていたこのエリアだ。地震と津波で被災した当時のままの箇所もまだまだ多いが、半年前と比べてがれきの片付けが進んだ箇所もあった。そして黒い除染袋の…

偶然のご縁を大切に

先日、鳥取方面への出張兼旅行に行く際、少し早く羽田空港に着いたのでコーヒーでも飲もうかとゲートラウンジの一番奥にあるスタバに立ち寄った。そこで、任務として遂行したトークイベント(鳥取県公式サイト:土木遺産ツアー&どぼくカフェ)、苫田ダムの…

大阪ドボク探訪

10日ほど前、大阪の阪神高速の高架下にあるイベントスペース「Loop A」にて、『どぼくカフェ』というイベントに登壇させていただいた。お堅いイメージの「土木」を多様な切り口から楽しみ、かつ、窓の外に向けてスライドを投影して一般の通行人の興味も刺激…

陸送戦闘機

4年前の7月14日から数日間、うっかりパリに滞在してしまった。なぜうっかりかと言うと、その日は「革命記念日」だったためだ。つまりフランスのプライドの源泉たる「自由」を獲得した日だ。当然のように大群衆に巻き込まれ、身動きが取れなくなった。無知と…

耳より情報

先日上梓した書籍『ヨーロッパのドボクを見に行こう』は、とてもありがたいことに、多方面から好評をいただいている。多くの方々は、あきれるほどのみっちり感とドボク愛に若干引きつつも、「面白い!」「すげえ!」「かっちょいい!」など興奮気味のコメン…

欧州ドボク本

例の書籍、出版されました!! 未入手の方は、この際にぜひ!! 早々にネットショップでご予約いただのに、まだ届かないという方々も多数おられるようで、とてももどかしい。でも、入手したことを喜んでくださっている方々の声とともに、本に対するうれしい…

旅行衝動

海外旅行を促すためのガイドブックをつくっていて、なにが一番たいへんだったというと、旅行に行きたい気分との戦いであった。特に終盤の「モデルコース」を組み立てているときがつらかった。自分が行く気持ちで、全力で調べて、全力で組み立てたためだ。 も…

ヨーロッパのドボクを見に行こう

少し気が早いのだけど、あまりにもうれしいので、うっかり告知しちゃいます。 このブログにも多数アップしている欧州ネタをギュギュッとまとめて、6月2日3日に自由国民社より立派な書籍として出版されます。なんとオールカラーの144ページ、税込2,484円。こ…

位置の特定

偶然に出会った対象物の写真の場合、後から見返したときに撮った位置を特定することが困難なことがしばしばある。そんなときに、心強い味方になるのがGoogleストリートビューだ。前後関係からある程度のエリアに絞り込み、なんとなくの地形や道路線形などを…

地域の奥深さに触れる体験

年度末のドタバタの中、ここ数年ですっかりお世話になっている富山へ、開業したばかりの北陸新幹線に乗って行ってきた。短い滞在だったのに、いろんな人にお会いすることができて、いろんなお話を伺うことができた。中でも強烈な体験だったのが、神通川の河…

黒い袋

昨日、福島第一原子力発電所の帰還困難区域のすぐ近くまで訪問する機会を得た。そこで見た光景は、なんともやるせないものだった。とてもじゃないが、すぐに受け止められる風景ではない。 そこには、様々な立場の人の、おそらく全てが負の方向であろう様々な…

ダッチ堤防解体新書

先ほどダッチ・ドボク・ファン必携の書をご紹介いただき、見た瞬間に買い取った。『Dutch Dikes』というストレートなタイトルの大型本だ。英語版なので(僕は)瞬間的に内容を理解できるわけではないのだが、とてつもなく素晴らしい書籍であることは間違いない…

私的ドボク大賞2014

今年もいよいよ暮れてきた。第6回目となる『私的ドボク大賞』の選考を行おう。これは僕がその年に体験したドボク的ネタを振り返り、自分が最も感激したものを選定するという、誰も共感できないアワードである。ところが今回は、例年以上にレベルが高く、かつ…

記憶の定着に寄与するもの

ここ数日、わけがあって欧州滞在時の写真を必死にほじくり返している。自分のだけではなく、妻が撮影した写真も一気に閲覧している。大量にある未整理データとの格闘はとても骨が折れるのだけど、自分とは異なる視線からの記録によって、新鮮な驚きと大きな…

類型学による考現学

2ヶ月ほど前、いつものようにボーッとtumblrを眺めていたら、衝撃的な写真が目に飛び込んできた。ショッキングピンクのタンクトップを着た、ややグラマーな女性たちがタイル状に並べられている写真だ。「ここここれはっ!!」と焦りまくって、そこにあった…

呼吸困難

極めて個人的なことで恐縮だが、一昨日の晩、発作的に息を吸い込むことができなくなり、声が出せないほど苦しい状況に陥った。七転八倒の末に夜間診療を行っている救急病院に駆け込んで応急処置をしてもらい、なんとかおさまった。このところ夜中に喘息っぽ…

選手交代

先日、炎天下で都内の下町のフィールドワークをしていたところ、メインで使用していたカメラが突然お亡くなりになった。シャッターを切ったとたんフリーズし、電源を切っても、電池を抜き差ししても、叩いても、どうにもならなくなったのだ。この壊れ方から…

シベリア上空より

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 と言いつつも、いまアムステルダムのホテルでこれを書いている。2ヶ月ほど前、パリに住んでいた友人にアムステルダムのマニアックな見どころを紹介した。ところが、うっかり自分もその気にな…

私的ドボク大賞2013

昨晩は、中学校時代の同級生を中心とする旧知のメンバーとともに、おそらく20年ほど継続している忘年会に参加した。いまや開催のアナウンスや出席確認などもなされず、完全にデフォルトの年中行事として成立している。僕らはすでに、このイベントがなければ…

欲求不満

ここ数ヶ月、素敵な土木構造物を見ることは見てはいるのだけど、時間をかけてじっくり堪能するという機会が持てなくなってきている。そのせいか、なんとなくモヤモヤしたままである。その気分を紛らわそうと過去の写真を眺めていたのだけど、逆にあらためて…

ベニスのゴミ

ヴェネツィアの街には、自動車は一切入ることができない。もちろんゴミの収集車も。ということで、ゴミも船で回収している。その現場を目の当たりにすると、奇跡の街にもリアルな生活があることが実感できるね。

オランダの食事

たまにはこんなネタも。 オランダはイギリス並みに食文化が貧困と言われるが、おそらく本当のことだと思う。あきれるほど海外の料理を食べさせるレストランが軒を連ねている東京でも、「オランダ料理専門店」なんて聞いたことがない。さすがに現地に行けばな…

景観を破壊する建造物

1889年に行われた万国博覧会の際、豊かな歴史を重ねた細やかな装飾がふんだんに施された石造りの美しい街並みを、構造むき出しの巨大な建造物によって一撃で破壊した事例。とにかく都市のスケールを無視した巨大な物体であり、街の文脈にそぐわない新素材が…

鉄道橋の教科書

一昨年ベルリンを訪問したとき(ベルリンのイメージ、トイレで食事、復活した博物館など)に、なにかとお世話になった増渕基氏が翻訳を手がけた『鉄道橋のデザインガイド』が出版された。この本はドイツ橋梁界の重鎮であるヨルク・シュライヒが中心となって…

地図の公開と日帰り沖縄

少し前から、このブログの画面右上に記事内の「検索」の項目とともに、「写真帳」と「地図」という項目を追加している。その名の通り、「写真帳」は記事に用いた写真を一覧するページに、「地図」はこれまでの写真の撮影地点をプロットしたページにリンクし…

私的ドボク大賞2012

その年に見たドボク的ネタを対象に、自分が一番感激したものを選定するという、誰も共感できない極めて個人的なアワードを今年もやろうと思う。 まずは過去の受賞作の振り返り。やはり錚々たる物件が並んでいるね。 2011:ミヨー橋、2010:リエージュ・ギユマ…