はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

改修

将来対応の角

旭川の繁華街にあるビルの側面に、大量の角(つの)が盛大に飛び出していた。神田明神の近くで見たビルにも似たような角が生えていたなあと思い出したのだが、いまひとつその役割がピンとこなかった。SNSを通じて、複数の方から増築のための仕掛けだろうとい…

コンテナタワー

コンテナ好きとしては、チューリッヒに行くならどうしても立ち寄らねばならない重要な場所がある。それは、トラックの幌をリサイクルしたバッグで有名なブランド「フライターグ」の旗艦店。全部で19個の中古コンテナを用い、4層までは店舗、階段部は9層まで…

擬窓

ミラノのドゥオモにアプローチする通りにて。 心ない落書きは、いくら僕でもそれなりに心が痛む。でも、落書きの消し方が雑すぎてさらに心が痛む。でも、そんな落書きも窓の部分は避けていて少しほっこりする。でも、よく見るとその窓は実物ではなく、ペンキ…

がんばれ橋脚

先日、ものすごく無理しつつも必至に桁を支えている橋脚を、新宿で見た。これほど見た目に限界付近で耐えていることが理解できる橋脚は珍しいので、どうしたって応援したくなるよねえ。そんなことを一緒に歩いていた方々に興奮しながら伝えたのだが、あまり…

再生煙突

ロンドンを訪れている大山顕さんのツイートにより、驚愕の情報がもたらされた。長い間放置されていた有名な都市内廃墟物件の「バタシー発電所」の4本煙突のうち3本がなくなっているというのだ。ちなみに上の写真は、2011年の放置状態の様子。 バタシー発電所…

リプレイス

道路照明を説明するための写真が必要になったので、もやし柱と高圧ナトリウムランプのセットの写真を撮ろうとして、帰宅時にレンズを向けてファインダーを覗いた。ところが、なんだか様子がおかしい。灯具が妙に薄いのだ。光源も複数個見えるし。 よくよく見…

増築ビル

ピカピカの高岡駅前広場との鮮やかな対比が魅力的な「アドニスビル」は、全く様式が異なるファサードが隙間なく連なっている。無計画に増築を繰り返したのだろうか。香港にあった九龍城を彷彿とさせる、フリーダム感と威圧感が同居した佇まいだ。 富山の町屋…

ハイブリッド・パラダイス

何度も言うけど、僕はなぜか大阪と縁遠い。先週末は、昨年の12月から数えると3回目の訪問だったので、珍しく頻繁に訪れていることになる。しかし、打合せやらイベントやら雨やらで、ろくにまち歩きやドボク鑑賞ができないもどかしさは相変わらず。今回の訪…

後付けの将来対応

数日前、習志野市の埋立地を歩くフィールドワークに参加させていただいた。この付近は自分の職場の近くであり、いつもは車で往来しているエリアだ。つまり、歩くことはほぼ初めてと言ってよい。 スタート地点のJR京葉線・新習志野駅を出てすぐ、同行のメンバ…

セクシー網タイツ

博物館の王様と言えば、大英博物館だろう。古今東西のアーカイブの充実っぷりは、想像をはるかに超えていた。各種の侵略を繰り返しながら略奪してきたものだろう、という側面も窺えるが、ここだからこそしっかりアーカイブされているという厳然たる事実も目…

後付けの屋根

大英博物館やルーブル美術館をはじめとする欧州各地の古いゴージャス建築では、その中庭に後からガラス屋根を設置することで、天候や季節に左右されない内部空間として活用することが増えてきた。しかも、その屋根構造そのものがひとつの見どころとして成立…

景観公園

4年前に撮った写真をあらためて見返しても、ルール地方のデュイスブルクにある「ランドシャフトパーク」はすごい。日本語で言うと、「景観公園」だ。ここは1985年に操業を停止したテュッセン製鉄所の遺構を利用している公園で、斜め上を行く様々な施設が盛…

ラッピング橋梁

先日Twitterで、新幹線の車窓から見た丸子橋のアーチリブに、おそらく塗装のための仮囲いが設けられていることが話題になった。なかなかすてきなラッピング橋梁なのだが、見に行く時間がなかなか確保できなさそうだ。 それならば。自分もどこかでラッピング…

改装市場で気分転換

自分は仕事柄、写真は記録のための重要なアイテムなので、たくさん撮る方だと思う。その大量の写真の管理方法は、フィルムの頃とデジタルの現在とは大きく異なる。かつては、被写体の種別やテーマごとに、厳選した写真を焼き増しして、実際のアルバムの形で…

メリハリのある炭鉱

かつて石炭を産出していたベルギーのヘンクという街には、カンファレンス、カルチャーセンター、デザイン系専門学校、映画館などの複合施設である「C-mine」がある。もちろん、もともとの炭鉱施設を利用した炭鉱関連の資料館も併設されている。以前にはここ…

ダムの再開発

先週の金曜日から土曜日にかけて、台風19号が迫る鹿児島に行ってきた。目的地である川内川の「曽木の滝分水路」の取材を済ませ、対応してくださった方にこの周辺での見どころをお聞きしたところ、「下流にある鶴田ダムで、堤体に穴を5つ空けているダム再開発…

耐震補強様式

これまでにもいくつか取り上げてきた(モダニズム神社、デパートの裏側、巨大ミニチュア)ように、福井市内には魅力的な物件が多く存在しているという印象がある。上記物件もその中のひとつ。 ここまでやれば、「耐震補強様式」という独立したスタイルとして…

教会書店

以前、マーストリヒトにある教会をリノベーションした書店(時の刻み方)を見に行った。アムステルダムから東に100kmほどのズウォレの街にも、昨年の夏に教会リノベ書店がオープンしたという情報を入手したので、お正月に立ち寄ってきた。 15世紀に建てられ…

旋回レストラン

1960年代の後半あたりだろうか、ビル屋上に円盤が乗せられて、それが回転するという大胆なレストランが流行った時期があったように思う。 アムステルダムにある「Café Restaurant OPEN」は、それらとは全く異なる。廃止された鉄道の旋回橋を、レストランとし…

竪坑の内臓

マーストリヒトにほど近いベルギーのヘンクという街に、「C-mine」という炭鉱跡をリノベーションした施設がある。ここの情報はネットでちらほら見かけていたのだけど、具体的にどんな施設なんだかよくわかっていなかった。タービン建屋のチケット売り場でい…

長すぎるオフィスビルとベンチ

アムステルダムの造船所跡地に、かつてはクレーンが載せられていた全長270mのコンクリートのフレームが残されていた。これまでもオランダ人のすさまじいリノベーションマインドを数多く見てきたが(たとえば、飛行機に泊まる、クレーンに泊まる、毒虫の部屋…

ピカピカ高炉

ようやく北九州市にある「東田第一高炉史跡広場」に行ってきた。日本の製鉄黎明期を支えた高炉が、記念碑として保存されている希有な事例である。 以前よりこの存在は知っていたのだが、いまひとつ見に行く気になれなかった。なぜなら、すべてがきれいに塗装…

補修の痕跡

碓氷峠のアプト式鉄道の廃線が、遊歩道として整備されている。鉄道でしか通れなかった橋梁やトンネルを、自分の足でダイレクトに体験できるってのは、うれしいねえ。 有名な碓氷第三橋梁(めがね橋)に接続する、「碓氷第五隧道」の内壁のテクスチャーがたま…

さよならダム

熊本の球磨川に発電用ダムとして1955年(昭和30年)につくられた荒瀬ダムは、戦後の復興期を中心に活躍した。発電方法の多様化に伴う役割の相対的な後退、老朽化に伴う維持管理費の増大、水質汚染など環境に与えてきた負の影響などを理由に、水利権の失効を…

王宮ラッピング

一昨年の今頃は何をしていたのかなとふと気になってカレンダーを見てみたら、10月から始めたオランダのアイントホーフェンでの生活にすっかり慣れて、はじめてアムステルダムを訪れた日だった。このときはコンセルトヘボウのコンサートを観覧するという浮か…

サイボーグ滝

こんど九州に行くんだけど面白いところ知らない?とフェイスブックなどで問いかけたところ、友人のメカパンダ氏から「補強工事で雪舟の描いた滝を再現したダムが大分にあるよ」というなんとも謎めいた情報がもたらされた。なんだろう、北海道の中札内にある…

毒虫の部屋

先日紹介したオランダ空撮写真集「nlxl」に出会ったアムステルダムのホテルの話は、すでにブログに記載したはずだよなーと思ってごそごそ探したのだけど、どうやら書いていなかったようだ。もはや欧州紀行の記憶が混乱しはじめていて、とても焦る。 「LLOYD …

リサイクルトンネル

昨年末、ザハ・ハディドが設計したローマの21世紀美術館「MAXXI」に行ってきた。とんでもなく未来感のある刺激的な建物もすごく面白かったんだけど、たまたま開催されていた「RE-CYCLE」という企画展に出くわした。これは、都市、土木、建築、造園、映像など…

鋼列柱

トリノのある教会を見るために中心部から北西方向にトラムで行ってみるたのだけど、周辺の状況はまったく調べて行かなかったので、そこに広がる光景はまったく想像していないものだった。 錆止め色の柱が果てしなく広がっている公園は、とても印象的な空間が…

一歩引く

旧西ベルリンと旧東ベルリンの境界に架かる、ダブルデッキのOberbaum橋。有名なベルリンの壁のイーストサイドギャラリーのすぐそばにある。もともとは1902年につくられた石造?コンクリート造?レンガ造?のアーチなんだけど、中央部分は1995年にカラトラバ…