はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

装置

赤いリフト橋

筑後川昇開橋は、1935(昭和10)年に佐賀県と福岡県の境界をなす筑後川に架けられた可動橋。1987(昭和62)年に鉄道橋としての役割を終えて、すったもんだの後に1996(平成8)年にようやく遊歩道としての人生を歩み始めたとのことである。当初の役割はすでに…

あからさまな斜面の強化

鶴田ダム再開発では、新たな放流設備の設置に伴い、堤体下流右岸側の斜面の勾配をググッときつくする掘削工事が行われたとのこと。そこで露出した斜面の安定を図るために、コンクリートによる法枠工に加えて、グラウンドアンカーによってガチガチに固められ…

おとしぶた

本日、札幌を出発して羽田に着陸する飛行機は、D滑走路に降り立った。その前に、僕が座っていた機体の左側に、京葉コンビナートの眺めが広がっていた。この埋立地は近づいて眺められるポイントがとても少ないので、ちょっと興奮してしまった。 原油タンクの…

祭壇駐車場

墨田区北部には興味深い物件がごろごろ転がっている。その数があまりにも多く、時間あたりの距離が極めて短いことになってしまうので、まち歩きをする際には注意を要する。 この駐車場の路面標示は、妄想をかき立てられる。おそらく4つのマスを埋めると、何…

耐震補強庁舎

遅ればせながら、1週間前に発生した鳥取中部地震で被災された方々へ、お見舞い申し上げます。一日も早く平穏な生活が取り戻せますよう、心より願っております。多方面から復興支援に携わられている方々におかれましては、体調管理などに気をつけながら元気に…

アントワープのラスボス

最近ツイッターで「#いい配管」というステキなハッシュタグを見つけた。そこにアントワープのプラントの過去記事を載せたところ、そこそこの数のリツイートといいねをいただいた。なんだ、みんなこういうの好きなんじゃん。 同じ場所から撮った夜景写真を探…

もうひとつのクレーンホテル

2014年のお正月に泊まったハルリンゲンのクレーンホテルの情報をツイッターやブログにアップしたら、様々な反響があった。調子に乗って、拙著『ヨーロッパのドボクを見に行こう』にダッチ変態ホテルめぐりコース(p.122-)を追加したほどだ。やはりみなさん…

海運の終着点

船は今も昔も長距離大量大型輸送の主役だ。時間と気象の要素を除けば、最も効率がいい輸送手段だもんね。だから海上輸送の要となる港湾には、地域産業の物資が集積しているので、その地域の特性を体感することができる。でも、おいそれと立ち入れるわけでは…

道半ば

東日本大震災の津波によって、信じがたいスケールの被害を受けた陸前高田。まるごとなくなってしまった街を再生するための高台造成工事が、現在も粛々と進められている。そのための大量の土砂を素早く運ぶためにつくられた仮設のベルトコンベアが、本日で引…

つぎはぎの精鋭

またしても砂防の聖地である「立山カルデラ」を訪問する機会を得た。幻の村「水谷平」に向かうトロッコから見える常願寺川では、各種の砂防工事が延々と行われている。その中でも目を引いたのが、以前に被災した堤体を再利用して継ぎ足した、なんとも一体感…

ロールプレイング分水工

大型連休に秋田を訪問した際、かつて設計に関わっていた「角館バイパス」という道路をじっくり見てきた。バイパスなだけに市街地からは少し離れていたので、連休の有名観光地なのに混雑とは無縁だった。もちろん有名な武家屋敷通りにも人ごみにビクビクしな…

住宅地の中の油田

大型連休には秋田に行ってきた。旅の直前になって、秋田のドボク的見どころってなにかなあと思い調べていたところ、「現役の油田」という文面を発見し、油田なんて見たことがないよ、これは行かねば!と急激にテンションが上がった。 そこは「八橋(やばせ)…

岸壁の退役クレーン

もう4年も前のことになるが、アントワープのスヘルデ川沿いの岸壁に、個性豊かな古いクレーンたちが何台も置かれていた。この写真以外にも、まだまだたくさんあった。おそらく退役したクレーンたちが招集されたのだと思うが、なんの案内もなかったので、そ…

円筒分水の必要性

円筒分水ってのは、水争いがシビアな地域の象徴として捉えていた(参照:可視化された公平性)ので、水がとんでもなく豊かな富山平野には縁遠いと思い込んでいた。なので、富山県の方から東山円筒分水槽の存在を聞いたとき、よく理解できなかった。よくわか…

吊られるクレーン

先週訪問したシンガポールでの見聞を少しでもまとめなければならないのに、別のネタを書いちゃおう。 昨晩、聞き捨てならない情報を入手してしまった。昨日の日曜日、自宅から20分程度で行くことができる千葉港で、フローティングクレーン(起重機船)が新品…

作品としての樋門

先日四国に行った際、当然のごとく「豊稔池堰堤」を詣でた。おそらく15年ぶりくらいになると思う(城砦ダム)。相変わらず、地元の農民たちが積み上げたという黒々とした石材と、モルタルから染み出した白華のコントラストが生み出すテクスチャーがたまらな…

斜めに持ち上がる板

オランダのレーワルデンという街に、斜め45度に桁が持ち上がるという、なかなか理解しにくい可動橋「Slauerhoffbrug」を見に行ってきた。実物を目の当たりにしても、たたずまいや造形が放っているばかばかしさは十分に伝わってくるものの、その動作を想像す…

木の上に群生する金属の林

昨年の今頃は、今年よりもずっと余裕があった。北九州から広島まで、西日本方面のドボクをがっつり見て廻るツアーを強行することができたし。なんで今年はこうも余裕がないのかねえ、相変わらず自分は仕事の優先順位付けや段取りがヘタすぎるよなあ・・・。 …

ダム教霊廟入口

長野県伊那市にある美和ダムの直下には、まるで宗教施設のような神々しい気配を身に纏った施設がある。より神聖な場所につながっているように思えるトンネル、そこから地下に誘われるかのような階段、容易に人を寄せ付けない馬蹄形に構築されたばかでかい階…

風を受けるフォーメーション

天塩町からわずかに北にあるオトンルイ風力発電所。うねる丘陵に合わせて設置されている宗谷岬ウインドファームとは、全く異なる配置である。あちらもすごいが、こちらもすごい。いずれにしても日本離れしている眺めだね。 ずいぶん前のことになるが、以前勤…

可視化された公平性

明治の終わりに発明され、昭和初期にかけて全国に普及した「円筒分水」は、それぞれの農地に対して、水を公平に分配するための画期的な施設だった。 円筒の中心に水をサイフォンで噴出させて、外側を取り囲む壁の穴を越流させ、その際に分配比率に合わせて仕…

宇宙系施設

今年の大型連休は長野方面に2泊3日で砂防、用水、ダムなどの水系インフラを中心に、駆け足で見て廻った。そこには果てしなく続く自然との闘いがリアルに感じられ、とても良質の刺激を受けることができた。 行程は直前になってから慌てて組み立てたので、宿泊…

エヴァ的斜行エレベーター

広島空港は広島市街から高速道路で1時間弱離れた山の中にあるため、不便なことこの上ない空港とされている。広島には新幹線も通っているしね。しかし広島空港周辺にはちょっと見ておきたい物件があるので、北九州から戻ってくる際、もしかしたらラストチャ…

動く橋の内部

隅田川の最下流に架かる勝鬨橋は、桁をハの字型に跳ね上げる「シカゴ型固定軸双葉式跳開橋」である。水運と陸運が拮抗していた昭和15年(1940年)につくられた。土木工学、機械工学、電気工学の当時の最新技術を結集したこの橋は、見どころ満載だよ。もちろ…

十字架アンカー

グラウンドアンカーとは、斜面の地滑りを抑止するため地中に鋼材を突っ込んでそれをググッと引っ張って地盤を強化する工法。道路やダムなんかでよく見るね。アンカーの頭部は各メーカーで異なる形状なので、バリエーションがかなり豊富。みっともないとか痛…

ネタかぶり

先日の日本橋川や神田川を巡ったクルーズでは、案の定上空に架かる首都高高架の乱暴で強引な眺めにうっとり見とれた。おおこの落橋防止装置はやばいぞ、さっそくブログにアップしなければ、などと興奮しながらこの写真を撮ったわけだが、なんと同じものを陸…

水中と空中と地中のあいだ

先日、宮ヶ瀬ダムの点検に同行する機会をいただき、奇跡の空間を体験させていただいた。宮ヶ瀬ダムとは、神奈川県を流れる相模川水系中津川にあり、堤高156m、堤頂長約400mという首都圏最大の重力式コンクリートダムだ。 今回訪れたのは、堤体のてっぺんにあ…

むき出しスクリュー

オランダといえば、まず風車をイメージする人が多いと思う。それはオランダの国土の成り立ちからして、すごく正当な見方だ。なにしろ低湿地の干拓のための施設(参照:ダッチ土木の伝統)だからね。 もちろん現在は風車とは別のやり方で排水している。18世紀…

ブルー・ジラフ・カルテット

アントワープ港で見かけた4匹の青いキリンたち。黄色いおなかと足下がとってもキュートだけど、かなり実力のあるコーラスグループだと思われる。

ローリング

世の中にはおかしな橋がいくつもあって、このブログでもこれまでたくさん紹介してきたが、ロンドンで見たこの橋は、かなりイっちゃってる。なにしろ、丸まるんだよ、橋なのに。まるまったその姿はまるでダンゴムシのよう。いったい何のために丸めるのか、そ…