はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

都市

御茶ノ水キャニオン

先週末、BPA(ボート・ピープル・アソシエーション)のクルーズ企画「東京花見クルーズ2012」に参加させていただいた。日本橋川、神田川、隅田川、小名木川をめぐる都市内河川おなかいっぱい堪能コースだ。これまでいろんな場所で頻繁に船に乗っている僕なん…

超現実シティ

ローマ近郊にムッソリーニの肝いりで1930年代に開発されたエウル(EUR, Esposizione Universale Roma)という地区がある。その名の通り、ここでローマ万国博覧会を開催する予定だったが、第二次世界大戦のために中止になったという。気合いを入れてつくった…

カラトラバ推しの街

生ハムやパルメザンチーズで有名なパルマと、フェラーリの街であり世界遺産にも登録されているモデナとの間に、レッジョ・エミリアという街がある。ここはモニュメンタルな構造物のデザインでは右に出るものがいないカラトラバでまちおこしをしようとしてい…

超高級アーケード街

ミラノのガッレリア、そんなに期待せずにふらりと立ち寄ったのだけど、かなりゴージャスですごい。古典的な石造りの建物に、当時の最先端素材である鉄とガラスを用いたドーム。当然のことながら、ディズニーランドやヴィーナスフォートとは質感が全然違うん…

ドなう

ドイツ南部に行った目的は、シュトゥットガルトおよびその近郊の橋梁巡礼、ミュンヘンのドイツ博物館見学、そしてドナウ川で「ドなう」とツイートすることの3点であった。 地上絵師の石川さんからのリクエストである「ドなう」を実現するために、どの街を訪…

コルビュジエ団地

もう1ヶ月以上も前の話ではあるのだけど、フランス南部の旅で最後に行ったのが、ル・コルビュジエによるマルセイユのユニテ・ダビタシオン。何年か前に森美術館でやったコルビュジエ展に展示されていた実物大のユニテの部屋にかなり衝撃を受けたので、せっ…

飛び地の聖地

だいぶ前のことになるが、グーグルマップでオランダを眺めていたところ、ベルギーとの国境がなにやらおかしなことになっている箇所を見つけた。ん?なんだろうこのノイズみたいなものは?と思い、おもむろに拡大していったのだが、それはますます不可解な図…

金持ちの国のスリバチ

ベルギー、ドイツ、フランスに囲まれた神奈川県ほどの大きさのルクセンブルク大公国は、ガイドブックにもたいして情報が載っていないマイナーな小国だ。グーグルパブリックデータによると、総人口はおよそ50万人。神奈川県のおよそ900万人と比べると、いかに…

パイソン雑感

「Borneo-Sporenburg Bridges」という両岸の埠頭が入ったまともな名前がつけられているこのまともじゃない橋は、「The Python Bridge」というニックネームも持っている。なるほど、巨大なニシキヘビが僕らを威嚇している姿に見えるね。 この橋を渡ってみると…

一対のバランス

この橋は先日紹介した橋とセットになっている。両者を見比べてみると、こちらの橋のフォルムははじけていなくて面白みが感じられず、そもそも桁下端のラインは不格好だし、ラチスで組まれた側面の傾斜の変化は窮屈な感じで、なんだか拍子抜けしてしまう。つ…

パリの新橋

パリのセーヌ川に架かるポンヌフという橋は、およそ400年前につくられた。ものすごく古いはずなのに、夕日を受けてほんのり輝くその姿は「新しい橋」という名前にふさわしくフレッシュな印象だった。どうやら数年前に化粧直しをしたらしい。それって、石の表…

ゴミ投入口

アイントホーフェンに引っ越してきた当初、ゴミの出し方が全くわからなかった。アパートの管理会社で専用のICカードを使って地下のゴミ捨て場に投入するというようなことを教わったのだが、アパートに来てみてあちこち探しても地下室なんて見当たらない。あ…

曇天のロッテルダム

この日も雨が降りそうな曇天だった。しかし、オランダのドボクを見たいという欲求を押さえられず、一路ロッテルダムへ。暗い雲の中で一瞬、タワーにだけ太陽の光が当たったエラスムス橋は、彫刻作品のように凛としていて、悔しいけどかっこよかった。このシ…

街の日常

運河、アーチ橋、カヌー。こちらは物珍しさを感じながら見ているけど、この街ではごく普通の光景なんだろうね。

倒錯

ヨーロッパの観光地化された古い街並みを歩いていると、ふとディズニーランドとかのテーマパークに来ているような感覚に陥り、すべてが張りぼてに見える瞬間があるな。そこにはリアルな生活があるはずなのに。 自分の目が鍛えられていないことの証なんだろう…

江東水路

江東区の観光案内所およびギャラリーである深川東京モダン館が主催する江東ドボクマッピング水路編に参加させていただいた。「水路を行く」の外輪太郎さんをツアーガイドとする江東デルタ地帯の水路クルーズ。 水面から眺める都市ってのは本当に面白い。視線…

見附交差点

赤坂見附とは江戸城に対する外敵の進入を見張るための城門のひとつであり、いまも石垣が残されている。その遺構を背にして、近傍の交差点の様子を監視してみよう。首都高と青山通りの平面線形と縦断線形が複雑で、平衡感覚がなくなるよ。個人的には、かなり…

韓流高層住宅

韓国は地盤が良くて地震が少ないためか、高層の集合住宅がたくさんある。結構な傾斜地や広大な畑地の中に盛大に林立しているその様子は、日本の常識的なスケール感を大きく逸脱していてかなりびっくりする。ベランダがなくサンルームになっていたり、側面に…

国際交流JCT

フランスから来た学生さんに日本のすばらしさを知ってもらうため、両国、箱崎、江戸橋のジャンクションを案内した。彼は日本語で「すごい」と言ってくれた。そうだよね、国境も民族も言語も超えるよね、この素敵さは。 【追記】この橋は流れるような桁の美し…

混沌の地下街

日本で最初の地下街は1931年の神田須田町地下鉄ストアなわけだけど、1955年にオープンした浅草地下街もなかなかのもの。この後、渋谷、銀座、名古屋、大阪、佐世保、岡山でも続々と地下街がつくられたようだ。この時期のものは戦後の土地区画整理事業に伴う…

薄れゆく記憶

東京メトロ銀座線の神田駅に直結している神田須田町地下鉄ストア。なんと、1931年(昭和6年)に開業した、日本で最も古い地下街である。戦前に地下街がつくられて、しかも現存しているってのはちょっとすごい。 長い歴史の流れの中で、この空間にもいろんな…

ドボク情操教育

先月京都に行った時、琵琶湖疏水の水路やインクラインや記念館などを、じっくり時間をかけて散策してきた。知識としては少しあったのだけど、実物を見て触れると理解が進むね。明治の人々の偉大な仕事を感じることができて、ほんとによかった。 その道中、随…

交錯する線

今日はあきれるほどいい天気だった。なので、千葉駅前インフラ積層カオスを見に行ってきた。かなり無茶している感がひしひしと伝わってくる。いい眺めとは全く思わないけど、嫌いじゃない。

コンクリートの穴

宅地開発なんかで土地の保水力が低下すると、大雨が降ったときに下流域が氾濫してしまうことがある。これを防ぐために、それなりの規模の宅地開発では、雨水を一時的に貯めて流出を抑制するための池がつくられる。それが調整池と呼ばれるもの。 これがまた、…

水上からの視線

東京の下町をゆく水上クルージング「LIFE ON BOARD」に参加させていただいた。常盤橋防災船着場からスタートし、日本橋川と亀島川を下り、隅田川と神田川を上り、和泉橋防災船着場に至るというコース。 とにかく面白かった。とてもいい体験をさせていただい…

大通比較

先週末はずっと名古屋にいた。ちょっと体調というか気分が悪かったので、仕事をさぼって久屋大通公園でも散歩してみようと思い立った。 久屋大通は幅が100mくらいで両側が道路、中央が公園になっている断面構成から、札幌の大通公園にそっくりなんだろうなと…

川の上の街

先週末、東京下町に展開していた運河の跡を巡り歩くというツアーに参加してきた。浜町川の跡地を歩いていたとき、あしたのジョーの冒頭に出てくるドヤ街のような、味わい深いたたずまいの長屋群があった。そして、とても幸運なことに、住人の方にお話を伺う…

駅前カオス

千葉駅前。ここにはモノレール、鉄道、駅前広場、地下歩道、地下車道がある。様々な交通モードの積層は、かなりの混沌を生み出している。 その決め手は、なんといってもモノレールの橋脚だろう。限られた橋脚位置で、複数の曲線桁を受けなければならないって…

有機的な巣

シカゴ郊外の上空からこの住宅地を見て、ぎょっとした。見渡す限りの平原に、突如として複雑怪奇な文様が。アリの巣か、マスクメロンか、ナスカの地上絵か。 ちょっと気持ち悪いな。でもアイレベルで見れば、シークエンスの変化や迷路性のある面白い宅地なの…

鉄の都の橋

3年前の冬、アメリカのピッツバーグを訪問する機会があった。有名なUSスチールの企業城下町として発展し、昔は「煙の街」なんて呼ばれていたこともあるそうな。近年ではハイテク産業や教育産業などに注力して、全米でも有数の「住みやすい街」に変貌してい…

ルーフバルコニー

釜山のスラムっぽい街で見かけた光景。 ボロボロな屋根が連なる中に、洗濯物とともに真っ白な椅子が鎮座していた。 なんだか、居心地がよさそうな空間だった。

新しい橋

パリのセーヌ川に架かる、最も古い橋。名前は「ポン・ヌフ」、日本語に訳すと「新橋」。 完成は1604年。今から400年前に、宗教戦争しながら架けたらしい。そんな古い橋なのに、現在は自動車がバンバン通っている。いくら地震がない国だといっても、すごいこ…

視点の切り替え

僕は高いところが大好きである。高層ビルや展望施設などに行くと、同伴者が恥ずかしくなるくらい外を眺めるのに夢中になるらしい。もちろん僕だけでなく、高いところが好きな人はたくさんいるはずだ。はしゃいでいる人も多く見かけるし、はしゃぎたい衝動を…

坂の上の高層アパート

坂の多い街、釜山に来ている。結構な急斜面に、びっしりと建築物が貼り付いている。低層住宅だけでなく、高層アパートもかなりのボリュームで群生している。異様な景観が形成されていて、移動中にちょいと眺めるだけでもわくわくする。 ところが、軟禁状態に…

生活の路

上海には古くからある未整理の集落が、ちょこちょこ点在しているようだ。そのうちの、川と高速道路と再開発地区に取り囲まれたエリアに行ってみた。もちろん一人ではなく、中国人と一緒に。 迷路のように複雑に入り組んでいる狭い小路には、唐突に流し台があ…

晴天のパンツ

今日の上海は晴れ。洗濯物もよく乾く。 なんなんだ、この街のコントラストは。

変わる街

森ビルが上海に立てた超高層ビルの「上海ヒルズ」が、いよいよ開業したというニュースがあった。この写真は、2年前にお隣のビルから見た施工中の様子。八角形の断面形状からも、ちょっと変わったフォルムであることが伺える。これに限らず、上海の高層ビル…

インフラの積層

御茶ノ水の聖橋から見える風景は、昔から好きだった。思い起こせば中学生の頃から御茶ノ水の楽器店と秋葉原の電気街を目当てに、このあたりをうろついていた。この風景は自分の中に、大都会のイメージとしてしっかり刻まれている。 当時は都市や地形やインフ…

都市の表皮

北海道産のメロンをいただいた。当然とてもおいしかったのだが、食べる前にメロンの表面をじっくり観察してみた。なぜなら、先日行われたフォーラムの中で、建築家の宮本佳明さんが「メロンの皮は都市計画道路に似ていて、筋はやっぱり直角に交差するように…

理由と都合

公共地下空間にはヘンテコな空間が結構存在する。たとえば、写真のようにちょっと下がってちょっと上がるといった具合に。もちろん、それらには原因があるのだろう。たとえば、地下鉄や共同溝などの移設できない埋設物がもともとあるとか。既存の埋設物の移…

柱の森

首都高は面白いことがたくさんある。お正月やお盆に首都高をグルグル運転するのは以前からやっていたことだけど(もちろん安全なスピードで)、最近は外側から眺めることも楽しくなってきた。この前も、唖然とする高架橋を目にした。やけに薄暗くて閉塞的だ…

空想科学の街

上海の街を高速道路から見下ろしたとき、既視感というか、なんとなく懐かしさを覚えた。そのときはわからなかったんだけど、しばらくしてからふと思い出した。昔の未来、そう、小松崎茂の世界だ。かつて少年だった大人は、必ず目にしたことがあるはず。改め…

迷宮の成り立ち

都市内の地下連絡通路には、ちょっとした折れ曲がりや高低差がたくさんある。なんでなのか、考えてみた。 ひとつは、深度が浅い地下通路は、主に道路などの公共用地の下につくられること。ゆえに、その平面形状や縦断形状は地表の道路形状によって規定される…

景観特区

近年、この時期になると個人の住宅をイルミネーションで飾り立てることが流行っている。つい先日、それらが群生している地区を、友人に連れられてじっくり散策してきた。これはすごい!という高レベル(?)の住宅も稀にあったが、ほとんどはどこか間が抜け…

都会らしさ

高度空間利用された汐留の道路用地。上から、新交通システムの軌道、周辺の建物と駅舎を結ぶペデストリアンデッキ、道路がある地盤、サンクンガーデンがある地下空間の4層構造である。 ふと気がつくと、都市空間は人の空間認識能力を超えるほどの複雑さを伴…

ジャンクション

個人的なことだが、都市内のジャンクションは異様にカッコいいと思っている。住宅都市整理公団の大山顕さんが、超広角で撮影したJCT写真コレクションをずらりと並べている。これ、すごい。高架橋はかつて、都市の先進性を象徴する構造物だった。東京オリ…

純粋地下街(2)

前のエントリの続き。 韓国にはどこにもつながっていない「純粋地下街」がいくつか存在している。日本では、ほぼ全ての地下街が鉄道駅に接続しているというのに。 韓国で最初の地下商店街がソウル市庁前に開業したのが1967年。最初の地下鉄1号線が開通した…

純粋地下街(1)

地下街については、10+1のウェブサイトに「地下設計製図資料集成」というフィールドワーク記録集がある。何かとわかりにくい地下空間を理解するための手がかりとなる、とても面白い地下論考がたくさん綴られている。 その中で、日本で最初に建設された神…

都市の緑

首都高を走っていると、東京は緑が多いことに気づく。皇居、赤坂離宮、新宿御苑、明治神宮などの大きな樹林があるからだろう。それに、街のあちこちで街路樹が整備されてたり、ちょっとした公園があったり、ちょっとした屋敷林があったりする。つまり、東京…

イナカモノノヒトリゴト

あらためて言うことでもないけど。東京って、なにもかもがものすごい密度で集積しているんだね。しかも、その範囲がとてつもなく大きい。圧倒されっぱなしで、ちょっと引いてしまう。