はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

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多くの橋梁では、地震のエネルギーによって橋桁が落ちることを防ぐために、“落橋防止装置”というものが取り付けられている。耐震基準が低かった頃に架けられた古い橋梁では、後から無理やり取り付けられるので、見た目に馴染まないことが多い。

この古い鉄道高架橋では、そんなレベルを超えて、楽しいことになっている。

桁と橋脚をつなぎとめる落橋防止装置の姿は、日用品にありそうなものを単純に拡大しているように見える。それも、とんでもない拡大率で。さらに、桁下が住宅や店舗などに利用されているなど、周辺の雰囲気は異様なほどに生活感が溢れている。そのためか、非日常感がますます突き抜けている。

なんというか、橋桁の“盗難防止装置”といった風情。土木ってのは、スケールでかいね。