はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

仇となる厚意

河川橋のコンクリート床板を部分的に張り出して歩道の空間を広げた、いわゆるバルコニー。

これらは、快適な眺望・休憩施設を意図してつくられる。確かに橋からの眺めは良いことが多いので、穏やかな日はそこに佇みたくなるだろう。

しかし実際は、夏は強い日差しから逃れられず、冬は川を通り抜ける寒風から逃れられない。外観においては、桁の連続性を分断するノイズになる。残念なことに、つくる側の自己満足で終わる場合がほとんどだと思う。

親切の押し売りは、うっとうしい。安易なプレゼントは、迷惑に感じることもある。バルコニーの設置は、全体工事費の中ではごくわずかだけど、「税金の無駄遣い」と思われても仕方ないかも。