山の中にひっそりとたたずんでいる発電用ダムの提体。階段状の越流部や落水の表情がとてもよい味を出している。
だいぶ前のことになるが、札幌に住んでいた頃、デートと称してダムツアーを強行したことがある。狙いを定めた地域の地図を見て、ダム湖らしき場所を見つけて、きちんと調べることなく訪れるのである。
このダムは、その道中で発見した。未舗装で急勾配の林道をずんずん登り、熊が出るのではないかと心配になり、なかなか到着せずにイライラして、ようやくこのダムを発見した。とても達成感のある瞬間だった。
ちなみに、同行した女性は、生きた心地がしなかったそうだ。むしろ、だまされていると思ったそうだ。ある意味、正解なのだが。