はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

先人の寡黙な仕事


小樽の水がめ、奥沢水源池にはすてきな水の階段がある。堤体は普通のアースダムなんだけど、この階段式溢流路は緩やかにカーブしながら扇状に幅を広げて、周囲の樹林とともに美しい落水の表情を魅せてくれる。
大正3年(1914年)につくられて、いまも現役。戦前の先輩たちの真摯な姿勢を、すばらしい眺めを通じて感じることができる。いい仕事してるよね。
先ほどちょっとした用事があって写真を整理していたときに見つけて、うれしくなってついついアップしてみた。札幌に住んでいた頃、本州からのお客様をよく連れて行ったことを思い出す。とても懐かしい気分。
ちなみに、上流のダム湖にはかわいらしい取水塔があって、かわいらしいトラス橋が架かっている。立ち入り禁止区域だけど。