はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

水面の道

世の中には変わった橋がある。数年前、シアトルで“浮き橋”という形式を見かけた。と言っても、上空から見ただけだけど。
浮き橋は、浮力によって橋の重量を支える形式。このワシントン湖は水深が深くて、基礎の設置を断念したのだそうな。歩道橋ではときどき見かけることもあるが、車道橋はあまり聞かないね。
建設コストが少なく済んでいいんでないかい、やたらと低い見た目も湖面の風景にマッチしていていいんでないかい、と思って現地の人に聞いてみたけれど、かなり不評のようだった。
まず、維持管理コストが大きいようだ。どうしても動く部分が多くなるからだろうね。それと、天気が悪いとすぐ閉鎖してしまうようだ。以前、嵐が来たときに流されてしまったものもあるらしい。いざというときに使えない橋は、やっぱり不評なんだね。