はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

不自然な自然


広い幅員の路面と背の高い遮音壁で構成された道路空間に、ベルト状の植栽が挿入されている。騒音の緩和という側面もあるかもしれないが、緑による心理的効果を狙ったものなんだろう。心地よい環境や景観を形成するために、植栽の助けを借りることはよくある。定番というか定石の手法だ。
でも、とりあえず緑を使っておけばOKという姿勢は、ちょっと安直だと思う。人工的な自然は不自然だもんね。人は緑を見ると気持ちがなごむってことを多くの人がなんとなく了解しているけど、それは知らない間に刷り込まれていることなのかもしれない。