はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

自然との対決


土木構造物に関わるものにとって、1月17日は特別な日だ。15年前のこの日、膨大なエネルギーによる揺れは、壊れるはずがないと信じられてきた様々な都市インフラを破壊した。土木技術者たちは、近代土木技術が万全ではないという事実を、極めて解り易い形で突きつけられたのだ。
非常時においては、自然との共生なんてテーマは絵空事になってしまう。人間が生きるためには、自然と対決しなければならない場面がある。良くも悪くも。土木技術はその姿勢が結晶化したものなのだ。土木構造物は安全でなければならないが、どこまでできるのだろうか。1月17日はそんなことを考えさせられる。