はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

偶然出会った素敵な橋


先月宇都宮の大谷資料館に行ったときの道すがら、地味だけど冴えわたったいぶし銀のような鋼箱桁橋を見かけた。
ブラケットの根本を箱桁の底面まで延長し、ブラケットの下フランジはテーパーをつけながら箱桁付近で大きく広がり、ブラケットの突端部はアールのかかった耳桁で覆っている。
節度を持って整理された各要素は連続の持つ美しさを獲得して、なかなか端正に仕上がっている。おそらく、ほんのわずかなコストアップにとどまっているだろう。
気持ちのこもったわずかな工夫で、品格は得られるものだ。エンジニアも、行政も、デザイナーも、みんなの知恵を出し合えば、いいものができるんだよ。