はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

大人っぽくないデザイン


欧州の橋のデザインはレベルが高いことは間違いないと思うけど、ときには残念なものもあるよ。先日紹介した地味ながらも素敵な大人のPC斜張橋のひとつ下流に架かる橋もそう。そもそも吊橋を選定した必然性がわからないし、側径間が異様に短いプロポーションはかっこよくなりようがない。幅員に対して低い独立した円柱のタワーもどんくさい。それなりに丁寧な仕事が橋面工や桁裏などに散見されるものの、どうやら気合いを入れる方向を間違えてしまったようだね。日本でよく見かける政治的な影響からだろうか。当然のことだが、欧州のデザインはなんでもお手本になると思ってはいけないな。