はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

波の力を受ける点


マエスラント防潮水門は、幅360mの運河の両側に配置された円弧状のセクターゲートが閉じられることにより機能する。200mはあろうかというゲートにはトラスで組まれた扇状のフレームがついており、その長さはおよそ250mにも及ぶ。ゲートは閉じられた後に沈められ、河口からの高潮を防御する壁となる。臨戦態勢のときの航空写真がこちらにあったので、参照されたし。
高潮のときにはとんでもなく大きな力がゲートにかかるんだけど、その力は扇の中心に集中することになる。このため、支点にはコンクリートのバットレスが放射状に配置されて、その力をがっちり受け止めるようになっている。でもこれは氷山の一角だろうね。基礎はさらにものすごいことになっているに違いない。図面が見てみたいね。
ちなみに支点そのものは、巨大な鉄球になっている。つまりボールジョイントのばかでかいやつ。なにからなにまでスケールがでかい水門だね。