はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

建築ランド


ドイツのヴァイル・アム・ラインというスイスとフランスに接している街に、デザイナーズチェアの生産で有名なヴィトラ社の工場がある。ここは有名建築家の作品がごろごろしている建築マニア垂涎の建築テーマパークになっている。建築に疎い僕でも十分面白かったよ。ガイドツアーで内部もいろいろ見せてもらえるし、イスの大型ショールームもあるし、デザインミュージアムもあるし、カフェもあるので、一日中いても飽きることはない。
この工場の建屋あるいは付属の建物は、ヘルツォーク・ド・ムーロン、フランク・ゲーリー、安藤忠雄、ザハ・ハディド、ジャン・プルーヴェ、バックミンスター・フラー、ニコラス・グリムショー、SANAAといった錚々たるスター建築家の作品で構成されている。それぞれの建築の個性がやたら突き抜けているので、敷地内はテーマパークにありがちな妙に浮ついた雰囲気が形成されている。
そうそう、道路にあるヴィトラのバス停も、かっこよかったな。敷地外のデザインにも気を配っている(あるいは、そうすることができる)のは素晴らしいな。
そんなわけで、巡礼のような苦労なしに手軽に効率的にちゃっかりと建築めぐりをしたい方には、ヴィトラ社工場の建築ランドはとてもおすすめ。あまりアクセスの良い街ではないけどね。