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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

イケメン高架


新東名は険しい地形を無理矢理ぶち抜いて道路を通しているので、必然的にトンネルと高架橋が連続している。そもそものお値段はどちらにしてもとてもお高いので、いろんなところで徹底的にコスト縮減が図られた。その影で泣いていた人は数知れない(僕も少しだけだが何度か泣いたことがある)。しかしそうした強力な制約は、技術を発展させる原動力にもなった。安かろう悪かろうにしなかったところが、この道路に携わった日本の技術者たちの心意気なんだと思う。
がんばって安くつくった構造物群の中でも、ひときわ素敵な橋があった。芝川高架橋、嫉妬したくなるほどにイケメンだ。細部に至るまで合理的にクールに仕上がっている。写真だけ見ていたときはちょっと造形が簡単すぎなんじゃないのかしらと思っていたんだけど、スケール感や周辺環境とのバランスが絶妙で、全く違和感がなかった。しかも、こんだけかっこいいのに奥ゆかしい。だってその全貌を望む場所は全くないんだもの。
土木業界に限らず世の中にしつこくはびこっている「デザインは高くつく」という誤った認識を、このイケメンがさわやかに払拭してくれているところがなんとも心地よいね。