はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ワケを教えて


韓国の仁川(インチョン)空港の近くに、「松島(ソンド)新都市」という遠浅の海を埋め立てて一気に建設された近未来都市がある。上の写真の橋はそのエリアで見かけた斜張橋。斜めに開いた2つのリングを上端でケーブルによってつなぎ止め、これを主塔として桁を吊っている。
高さ制限があって主塔を高くできなかったのかと思ったけど、空港はここから遠く離れているし、近くにはずっと背の高い高層ビルが大量にある。下の土地利用の制限から下部工の幅を狭くするために楕円状にしているのかと思いきや、遠浅の海の上なのでどうにでもなりそうだ。
ともかく、わざわざバランスに難があるプロポーションや緊張感がない形態を採用した理由を読み取ることができなくて、ムズムズする。それどころか、この斜張橋の前後は桁橋になっているのだけど、この区間だけスパンを飛ばさなければならない理由がよくわからなくて、やっぱりムズムズする。