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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

南仏大観音

塔楼 地形


2年前、エッフェルが設計したガラビ鉄道橋から、カラトラバが設計したリヨン・サン=テグジュペリTGV駅のに移動する途中、ほぼ思いつきでル・ピュイ=アン=ヴレ(Le Puy-en-Velay)という街に立ち寄った。妙に尖った地形が気になったので。
わりと大きめの駐車場に車を止めて北の空を見上げると、岩山の上に巨大な赤いマリア像があった。ああこれはかなり辛そうだが登らなければいけないよなあ、などと誰にも頼まれていないのに義務感に駆られて坂を登りはじめた。
歩いてみると、斜面に張り付いた街並みは表情豊かでかなり面白い。どんどん登っていくからどんどん眺めも変わってくる。楽しさとともに息が切れ始めたところで、大聖堂にたどり着いた。ここから見下ろす赤い屋根で統一された街並みもなかなか素敵。しかし目的地はまだ先だ。そこからは、岩山に刻まれた階段との格闘がはじまった。足の筋肉が悲鳴を上げはじめたところで、赤いマリア像の足下に到着。この18mもあるマリア像、クリミア戦争で使用された大砲をつぶして建造されたのだそうな。そんなことはすでにどうでもよく、意地だけで内部の螺旋階段を登り切り、最高点に到達した。
この街の写真を見直してみると、撮影枚数が極端に少ない。激しい高低差の街を歩き回ったので、よほどへろへろになったのだろうね。旅の途中で大幅に体力を消耗してしまったが、とても楽しく清々しかった記憶はある。後日ネットで見てみると、ユネスコの世界遺産にも登録されているほど重要な巡礼ルートであることを知った。もっとありがたがるべきだったね。誠に申し訳ない。
ちなみにここら辺は南仏というエリアではないのだろうが、なんとなく文字面がいい感じなのでこのタイトルにしてみた。