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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

砂防鑑賞


美瑛町の「青い池」に行ってきた。アップル社のMacOSのデスクトップにも採用された日本人写真家の手による超美麗写真のアレだ。日曜日の午前中に訪問し、すごい賑わっているなあと実感したのだけど、午後に十勝岳方向から戻って現地を通過してみると、1km以上はあろうかという大渋滞が起こっていた。本当に人気の観光スポットになっているんだね。
写真で見ても現実感がなかったんだけど、実際に目の当たりにしてもあまりにも神秘的な光景で、クラクラした。これが自然による天然物の風景だったら、「神すげえ」とか言って素直に感動しておいても済まされる話なのかもしれないが、極めて人工的な成り立ちの風景なので、ぼやぼやしていると少々ややこしい解釈を迫られる。
まずこの池は、十勝岳の噴火を想定した砂防事業の一環でつくられた、コンクリートブロックによる泥流を貯留するための堰堤に、たまたま水が溜まってできた意図しない「人造池」であること。それによって、もともとそこに生えていたカラマツが水没してしまい、結果的に「立ち枯れ」させてしまったこと。さらに、立ち枯れしたカラマツは明らかにきれいに列植されていることからもわかるように、そもそも「人工林」であること。
もはや「人間の業の深さすげえ」とか言いたくなるけど、やはりこの偶然の積み重ねを考えれば、「神すげえ」でいいんじゃないかと思えてくる。まあせっかくなので、もう少し考えてみようかね。