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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

おかしな斜張橋


先日の記事(岬の上の小さな村)を書く際に「Lussia Bridge」を軽く調べたら、イタリアのウィキペディアに「Ponte Morandi」というタイトルの項目が掲載されていたので、それを別名と認識していた。
先ほど、その橋のことがTwitterで軽く話題になったので、あらためて「Ponte Morandi」でイメージ検索をかけたところ、別のPC斜張橋やPCアーチ橋がぞろぞろ出てきた。つまり、モランディが手がけた橋はみな「Ponte Morandi」の称号が与えられているようなのだ。やっぱりイタリア人って適当なんだな。
その中のひとつ、ジェノバの郊外に架かる「Polcevera Viaduct」ってPC斜張橋がこれまたすごい。斜材がコンクリートでラッピングされていて、側面から見てA型のタワーにY型の橋脚が組み合わさって、支間中央はゲルバー桁になっていて、なんだか捉えどころがなくて、しっちゃかめっちゃかな印象なんだよね。
しかも、橋の下の環境がまたすごい。既成の街の上空に、桁下の事情をほとんど気にすることなく架けているんじゃないかという雰囲気。下の道路と橋脚との関係は明らかにおかしいし(どちらが先か)、一部のアパートは接触しているかのように見えるくらい。
「Lussia Bridge」はあれほど普遍的な美しさを獲得しているというのに、この橋は謎だらけである。とは言え、見慣れてくると、そのアクの強い造形にちょっぴりやみつきになる。モランディ本人はどっぷりはまっていたようで、同じような造形の斜張橋をベネズエラやリビアで実現している。いずれも周辺はすっきりしているので、造形の面白さを純粋に楽しめるのだが。