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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

私的ドボク大賞2013


昨晩は、中学校時代の同級生を中心とする旧知のメンバーとともに、おそらく20年ほど継続している忘年会に参加した。いまや開催のアナウンスや出席確認などもなされず、完全にデフォルトの年中行事として成立している。僕らはすでに、このイベントがなければ年を越せない体となっているのだ。
そして、より個人的な年末恒例行事がもうひとつある。僕がその年に体験したドボク的ネタを振り返り、自分が最も感激したものを選定するという、誰も共感できないアワードだ。やはり今年もやろう。


まずは過去の受賞作を見てみよう。やはりあらためて並べてみても、これはすごかったと思える最強の布陣である。他の方からの共感は難しいだろうが。
 2012『池島炭坑
 2011『ミヨー橋
 2010『リエージュ・ギユマン駅
 2009『東京港臨海大橋の一連の架設


さて、今年のノミネート作品から選考するとしよう。とりあえず数は制限せず、これはなかなかステキだったというものを列記してみる。括弧内は本ブログの記事へのリンクで、記載がないものは未報告物件である。
館山の大規模海底地すべり地層(大地の断面)、南房総の大規模海底地すべり地層(地層展示)、ゴルフ練習場調整池(ゴルフ場の調整池)、京都の後院通(京都グリッドの呪縛)、小牧ダム(昭和最初期のコンクリート壁)、金沢市内の用水網、岩見沢駅(木目調コンクリート)、牛伏川階段工(砂防階段)、西天竜幹線水路円筒分水工群(可視化された公平性)、南相木ダム(みなみあいきちゃん)、コミュニケーションプラザ川崎(レーンの風景)、稚内港北防波堤ドーム、宗谷岬ウインドファーム(風車の風景)、オトンルイ風力発電所(風を受けるフォーメーション)、旭川駅、青い池(砂防鑑賞)、小谷村・砂防ダム巡りバスツアー(砂防の十種盛り合わせ)、蒲原沢斜面補強(巨大なコンクリートの網)、米山大橋(赤い橋脚)、夏の奥利根ダムツアー(ある少年の夏の日)、国道230号構造物群、北九州市連続高架橋(モノ道ハイブリッド)、宇部・美祢・山陽小野田産業観光バスツアー(セメントツアー)、旧八尾町の擁壁(本気の石積風


涙ながらカットした作品も多数あるというのに、こうやってリストを眺めてみると、いくらなんでもピックアップしすぎたように思う。今年のドボク見学も充実していたという証だね。秋以降の件数が激減していることが気がかりだけど。
今年の大きな傾向としては、砂防や地層などの大地の営みに接近する物件、ツアーパッケージなどの観光の視点を絡めた物件、単体の構造物ではなく地域のインフラシステムに着目した物件が目立つね。まあ割り切って大賞候補をグッと絞ってみようかね。
これらの中でも特にインパクトが強かったものは、牛伏川流域における治山の戦いの歴史を感じさせる「牛伏川階段工」、道北の地域環境の難しい部分が視覚化されている「宗谷岬ウインドファーム/オトンルイ風力発電所」、極めてシリアスでリアリティのある災害対応の現状をエンタテイメントとして昇華した「小谷村砂防ダムツアー」、ある少年のためと称して小森・藤原・奈良俣・須田貝・矢木沢という一流ダム群を達人のアテンドにより一気に巡った「夏の奥利根ダムツアー」、露天掘り鉱山や私有高規格道路や私有長大橋梁などの日本のスケールを大幅に超えた施設見学により地域愛を高めている「宇部産業観光ツアー」の5つかな。


どれもこれも甲乙つけがたいのだが、ビシッと決定しよう。今年の傾向である「大地の営み」「観光の視点」「地域のインフラシステム」をすべて高次元で満足している『小谷村砂防ダムツアー』に決定だっ!!
もちろん施設単体の面白さもあるのだけど、10カ所も飽きさせることなく見て廻り、一般的な認知度が低い砂防事業の背景を後からじわじわ感じさせてくれる丁寧なツアープログラムが素晴らしかった。うん、やはりこれは選ばれるべき物件だな。他の方からの共感は難しいだろうが。もし来年も開催されるのであれば、より多くの方々にご参加いただき、感激を共有したい!!


そんなわけで、このブログをご覧くださっている多くの方々、誠にありがとうございました。来年も引き続き淡々と記録を続けようと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。