はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

教会書店

f:id:hachim:20140309004836j:plain

以前、マーストリヒトにある教会をリノベーションした書店(時の刻み方を見に行った。アムステルダムから東に100kmほどのズウォレの街にも、昨年の夏に教会リノベ書店がオープンしたという情報を入手したので、お正月に立ち寄ってきた。

15世紀に建てられた元教会らしく天井が高い荘厳な空間ではあるものの、店内が明るい色調や柔らかな素材で整えられているためか、宗教っぽさが抑えられたカジュアルな雰囲気が形成されている。むしろ天井の装飾などのかわいらしさが手伝って、ファンシーな方向に振られているね。

マーストリヒトとズウォレの両者を比較してみると、片方の側廊を三層のデッキにしていたり、祭壇の部分をカフェにしたりと、基本的な空間構成に共通要素はあるのだが、雰囲気は大きく異なっている。個人的には重厚感があるマーストリヒトの方が好みだな。

いずれにしても、オランダ人の屈託のないリノベーションマインドは、相変わらずびっくりするね。宗教空間で商売をするなんて、原理主義的な宗教観を持つ人にとっては受け入れ難い行為のような気がしてならないのだけど。