はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

放置自動車

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アムステルダムのNDSMという再開発エリアの駐車場に、奇妙な物体があった。キューブ状にプレスされた鉄くずが、木製のパレットに載せられて、駐車升の中央に鎮座しているのだ。

もしかして、車のスクラップなんだろうかね。だとすると、所有者はちゃんと駐車料金を払っているのだろうか。それとも遺棄された廃車なんだろうか。作品展示なのかジョークなのかゴミなのかよくわからんが、濃密なダッチ臭はプンプン漂っていたな。もちろん僕は嫌いじゃないよ。

ちなみにこのエリアは、リノベオフィスビル(長すぎるオフィスビルとベンチ)やコンテナ学生寮(コンテナハウス)などがあって、なかなか楽しめるよ。アムステルダム中央駅の北側から無料の渡し船で行けるので、船からの眺め含めて楽しい体験になること間違いなしだよ。

 

【追記/4.12】
FaceBookにてこの物体について問い合わせたところ、セザール(César Baldaccini)の「コンプレッション彫刻」に似ているとのご指摘をいただいた。少し調べてみると、なるほどとうなってしまった。見た目もそうだけど、コンセプトも手法もそっくりなのである。しかも「駐車場に放置する」という展示方法も、極めてしっくりくる。展示だとすると、何の案内もなかったことが不思議だけど。

でも、すでに価値が認められた彫刻作品を、雨ざらしで展示するなんて乱暴なことはできないよねえ。セザールリスペクト作品か、搬入時の仮置きってことなんだろうかね。引き続き、情報をお待ちしております。