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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

自然に取り込まれる

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立山カルデラの奥の方にある最新の砂防堰堤の少し手前に、1938(昭和13)年につくられたという老堰堤があった。「泥谷」という沢を跨ぐ橋梁から、堤体の下流面を見ることができた。越流部に見えるコンクリートのテクスチャーからして、尋常ではない風格が漂っていたよ。

しかしこの砂防施設、何がすごいのかって、実は橋の下流側がメインだった。写真の堰堤が最上部となる標高差122mの急斜面に、コンクリート堰堤20基と床固3基が連続的に築かれているのだという。うへえと思って下流側をよくよく見たのだが、豊かな緑で覆われた谷としか見えない。つまり、砂防堰堤はしっかりと土砂を安定させることに成功し、すっかり豊かな緑の地盤と化しているのだ。一応写真は撮ったものの、ただの緑のかたまりにしか見えないので、上流側の写真を載せることにする。

このページ(国交省北陸地整立山砂防事務所・昭和4年泥谷の災害)の右下に、躯体が竣工した当時のびっくり写真があるので、ぜひご覧いただきたい。自然の力を味方につけて柔よく剛を制すという、日本が世界に誇る砂防技術の代表例なんだろうね。