はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

樹木を越えた何か

f:id:hachim:20141001005718j:plain

シンガポールのベイエリアに2年前にできた植物園には、極めてインパクトが大きい塔状の装置群が設置されている。紫に塗られたスチールのパイプが外皮を構成し、そこを覆うために植物が強引に配置されている。太陽光発電装置、換気装置、雨水収集装置、エコに配慮したレストラン、吊り下げられた空中回廊などの機能があるらしい。「スーパーツリー」という名前が示しているとおり、シンガポールにおける自然環境ってのは人工物にほかならないという事実を徹底的に突き詰めて、おそらく2周ぐらい回ってたどり着いた結果なんだろうね。あまりにも攻撃的な割り切りの良さというかぶっ飛び方に、どう構えてみてもびびってしまう。良いとか悪いとか好きとか嫌いとか正しいとか間違っているとか考える前に、実際に目撃しておくべき光景だね。話はそれからだと、強く突きつけられた気がする。