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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

魂が宿るコンクリート伽藍

建築 形態

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一見するとパステルカラーで彩られたファンシーなキッズスペースに見えるだろうが、それはある意味で正しい。ここはスイスのバーゼル近郊にあるシュタイナー教育の総本山「第2ゲーテアヌム」のホールに至る階段室だ。

この異様な建物は、内と外のイメージがあまりにも乖離しているように感じるかもしれない。ところが、実際に現地で空間を体験してみると、「同じもの」の内と外が見事に表現されていることを、コッテリと突きつけられる。いろんな捉え方が可能だと思うけど、僕はそこに人間の魂が持っている悩ましい本質を感じたな。とにかく、おもいっきり揺さぶられる。

水平や垂直をあえて無視しようとした量感のある造形言語は、内も外も一貫している。なんというか、すごく生々しい。強烈な思想に基づいたこの造形に慣れてくると、次第に気持ちよくなってくるところが怖いね。打設されているコンクリートの品質はとても高そうに思えた。型枠や仕上げなど、とてつもない労力が投入されたのだろう。そうしたところからも尋常ではないパワーを感じた。内側においては、独特な色の使い方が素晴らしい。彩度が低めのパステル調の色をふんだんにちりばめて、ムラのある塗り方をしている。グラデーションも多用されていて、すごく柔らかく、優しい。

バーゼル方面に行くことがあれば、ここには立ち寄った方がいいよ。かっこいいとかわるいとか、好きとか嫌いとかじゃない。とにかくすごいんだ。つまり、説明が困難で面倒くさいので、実際に体験してきてってこと。