はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

美しい汚れ

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先日、「錆っていいですよね」と若い方に言われたので、調子に乗ってそのメカニズムや美しさについて熱弁をふるったところ、ドン引きされるに至った。まあそれはいつものことなので許容する(していただく)として、どこかで見た錆汁がらみの素敵な汚れを思い出せないことにいらだちを憶えた。

記憶というのは至極いい加減なもので、なぜか秋田に滞在している夜の瞬間に、唐突に思い出した。それが上の写真である。夕陽に照らされた、呉の造船所の壁面を彩る汚れ。なんでこれほどまでに色とりどりの仕上がりになっているのだろうか。近くから観察したいものだ。