はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

セクシー網タイツ

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博物館の王様と言えば、大英博物館だろう。古今東西のアーカイブの充実っぷりは、想像をはるかに超えていた。各種の侵略を繰り返しながら略奪してきたものだろう、という側面も窺えるが、ここだからこそしっかりアーカイブされているという厳然たる事実も目の当たりにしてしまう。

それはさておき、「グレートコート」と呼ばれる中庭は、ノーマン・フォスターにより2000年に改修され、超絶技巧のガラス屋根で覆われている。先日紹介したアムステルダムの海洋博物館の屋根は線材によるグラフィックがステキだけど、こちらはうねる面がすごくセクシーだね。四角形と円形をふんわりつないでおり、部分は三角形で構成されているのに全体はすごく有機的な面が形成されているのだ。しかもその構造はやたらと軽やかに解かれているので、それらが落とす影も含めて、現実とは思えない雰囲気が生み出されている。

そんなセクシー空間が入場無料で味わえるというのだから、英国の凄みのあるプライドを感じるよねえ。もちろん、いくらでも構わないので、感謝の気持ちを込めてドネーション(寄付)はしておこうね。