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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ロールプレイング分水工

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大型連休に秋田を訪問した際、かつて設計に関わっていた「角館バイパス」という道路をじっくり見てきた。バイパスなだけに市街地からは少し離れていたので、連休の有名観光地なのに混雑とは無縁だった。もちろん有名な武家屋敷通りにも人ごみにビクビクしながら立ち寄ってみたのだけど、ほどほどで離脱して旧六郷町に広がる扇状地の要にある「関田円形分水工」を見に行った。1938(昭和13)年につくられて、7つの用水に給水する立派な円筒分水だ。

その案内看板に目をやると、ひとつの用水の先に「飯詰円形分水工」の存在が示されていた。まるでドラクエに出てくるじいさんに「この下流にもうひとつ分水工があるんじゃがのう」というヒントが与えられたような展開だ。もちろん案内看板には場所も距離も明記されていない。日没の時間が迫ってくる中、地名を手がかりに、スマホのマップを睨みつつ、地形や距離などを考えながら移動を開始した。

なかなか見つけられなくて焦ったが、地元の方々の不確定な証言をつなぎ合わせることで、なんとかたどり着くことができた。ようやく見つけた宝箱の中にある伝説の剣を手に入れたような気分だった。ミミックじゃなくてよかった。サイフォンで噴き上がる水の形が清々しく、美しいね。