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はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

未来的バイザーゲート

河川 水門

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先月中旬にどなたも誘うことなく催行した『オランダのドボクを見に行こう』ツアーでは、いくつか見ておかなければならない物件があったのだけど、その中でも最も訪問を切望していたものが二連のバイザーゲートを有する「Stuwcomplex Hagestein」だ。日本名はとりあえずハーゲスタイン水門」としておこうかね。記載場所によって微妙に違うのでオランダ語からの自動翻訳では断定できないでいるが、どうやら「農業用の取水」と「平面交差する運河の水位調整」の役割を担っているようだ。

これがものすごくステキだった。全体のフォルムと造形はもちろんだが、アールの取り方や段差の扱いなど、徹底的にこだわっていることが伝わってくる。螺旋階段、機械室下流側の庇、窓やランプの配置などのディテールも見逃せない。いいものを見たな。つくられたのは1960年という。たしかに60年代や70年代のSF映画に出てきそうだもんなあ。半世紀以上前の未来は、今でも未来的だよね。

この水門、以前からちょいちょい写真を見かけて気になっていたのに、名前や場所が特定できなくて、オランダに住んでいた時には結局訪問しそびれちゃったんだよね。これを『欧州ドボク本』で紹介できなかったことが痛恨の極みだった。その混沌が生まれた理由がようやくわかった。実はこの水門、そっくりさんが別の場所に2つあるのだ。それは1965年につくられた「Stuwcomplex Amerongen」、1970年につくられた「Stuwcomplex Driel」。バイザーゲートの白い3連星だ。いずれ、コンプリートしたいね。その前に大阪のバイザーゲート3兄弟を見に行かねば。