はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

偶然のご縁を大切に

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先日、鳥取方面への出張兼旅行に行く際、少し早く羽田空港に着いたのでコーヒーでも飲もうかとゲートラウンジの一番奥にあるスタバに立ち寄った。そこで、任務として遂行したトークイベント(鳥取県公式サイト:土木遺産ツアー&どぼくカフェ)、苫田ダムの訪問、出雲大社の参拝以外にはほとんど考えていなかった旅程を組み立てようと思っていた。

そして、ふとスタバの座席を見ると、そこには慶應義塾大学の加藤文俊さんがいらっしゃるではないか。これはチャンス!と思い切って声をかけ、出発前にいろいろお話をさせていただいた。同じ便に乗って鳥取に行くこと、鳥取市鹿野町で「週末だけのまちのみせ」というイベントが開催されること、そこで加藤研の学生による地域ポスター制作プロジェクト「鹿野キャンプ」が実施されること、同時に現場でカレーをつくって現場で振る舞うことで人のつながりを生み出す「カレーキャラバン」を開催することなどを伺った。

加藤さんの活動は以前からとても興味があったのだが、これまで知ったイベントはことごとくタイミングが合わずにほとんど参加できずにおり、その実態がよく飲み込めていなかった。それだけに、空港の出発ロビーで偶然出会ったことが、なにかのお導きのように感じた。そして実際に、2日間にわたる鹿野町でのイベントの一部分をチラ見させていただいた。ここで得た貴重で素晴らしい体験は、今後の僕の活動に大きな影響をもたらすに違いない。そう確信している。

ぼんやりと考えていた予定は、ゆるゆると西の方に移動して、最後には出雲大社をのんびり訪問し、出雲市内に泊まって出雲縁結び空港発の便で帰るものだった。しかし、鹿野町でのご縁とのバランスを考え、そして結局なにも考えられなくなり、ずっと倉吉市に宿泊することになった。このため最終日の移動距離が大幅に増加した。にもかかわらず道中も偶然の「ご縁」を信じて、面白いと思った場所にはいちいち車を止めながら移動した。

その結果、出雲大社の参道である神門通り(エンジニア・アーキテクト協会の記事)に20分滞在しただけで、敷地の中に入ることなく撤収することとなった。つまり、今回は縁結びの神様たちと僕のご縁はなかった、というわけで。いずれ参拝しに来ますということだけ鳥居に向かって誓い、急いで空港に向かった。

なお、「カレーキャラバン」の取り組みが今年の「グッドデザイン賞」を受賞したというニュースを昨日聞いた(グッドデザイン賞:コミュニケーションの場を生み出す活動 [カレーキャラバン])。できすぎた偶然のご縁、本当にうれしいねえ。