はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

シラスコンクリート

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いい話を伺ったのに忘れかけていたので、取り急ぎメモを取っておく。

鹿児島の地形は「シラス台地」という火山噴出物からなる火砕流台地であることが知られている。イワシの稚魚を塩ゆでにした大好きな食べ物を思わせる、インパクトのある美味しそうな文字列に驚いた子供の頃の記憶がなんとなくある。水はけが良く、栄養分が少なく、浸食されやすく、崩壊しやすく、なかなかやっかいな土壌らしい。火山灰と言えばコンクリートの細骨材としての可能性がピンとくるけど、採る場所によって粒度などに違いがあるためにJIS規格に合わせることが難しく、素直には使いにくいようだ。

とはいえ、やはり研究開発は脈々と続けられており、瓦や舗装材としてのコンクリート二次製品が登場している。今年の6月に鹿児島市内を散策した際、市電の軌道敷が緑でいいねえと思ったのだが、どうやら透水性や保水性を高めたシラスブロックによる緑化基盤とのことなのだ。

地域固有の問題について、あきらめずにコツコツ取り組み続けるって、素直に頭が下がる。こうして地域の風景がつくられていくことは、素晴らしいよねえ。

鹿児島市電軌道敷緑化整備事業|鹿児島市