はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

私的ドボク大賞2017

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ドイツ旅行の最終日ではあるけれど、全く個人的な歳末恒例行事『私的ドボク大賞』を今年も実施しよう。これは、僕がその年に体験したドボク的ネタを振り返り、僕が最も感激したものを選定し、僕が心の中で表彰するという、完全な自作自演で誰も共感できないアワードである。なんと、今回は9回目の開催だという。よく続けているよな、自分。

毎年ツイッターを用いてピックアップして、そこから最終選考の対象となる作品を絞り込む方式を採用している。その結果、今年のノミネート作品は以下の通りになった。

1: インターレース(シンガポール)、2: 熊本城の復旧(熊本)、3: 大橋ジャンクション(東京)、4: 曽木の滝分水路(鹿児島)、5: 勝浦のリアス海岸(千葉)、6: 石井樋(佐賀)、7: デ・レーケ導流堤(佐賀・福岡)、8: 中城城跡と中城城高原ホテル(沖縄)、9: 幻のつくば新交通システム(茨城)、10: チェーンブリッジ(ブータン)、11: 苫田ダムと周辺整備(岡山)、12: 湘南モノレール(神奈川)、13: ヴッパータール空中鉄道(ドイツ)、14: RWEの露天掘り褐炭採掘場群(ドイツ)

今現在、旅先で荷物をまとめている最中ってこともあるので、略式として一発で決めちゃおう。審査員が僕一人のフットワークの良さが発揮されているね。さあ、厳正な審査結果をいきなり発表だ!

 今年の私的ドボク大賞は「湘南モノレール」に決定しました!!

湘南モノレールについては、オフィシャルwebマガジン「ソラdeブラーン」に記事を書くにあたって3回も訪問するなど、それなりに長い時間をかけて向き合った。その過程でどうしても見に行きたくなったヴッパータール空中鉄道は、実際に数日前に見に行ってきた。これも素晴らしい体験だったが、逆に湘南モノレールという乗り物が、世界最高水準のアトラクションであることが明らかになった。特に「地形への追従」と「単線」から生じる唯一無二の抗しがたい魅力があらためて確認できた。いやいや正直なところ、ヴッパータール空中鉄道のすごさを自分の中で言語化できていないのだろう。まだ旅の途中なわけで。

体験を理解するにはそれなりに時間がかかるものだ。そして、時間をかけて自分の中で醸成し、理解に到達した体験は思い入れが強化され、別の知見とのリンクを形成することができる。今年はそんな体験がいつにも増して多く、振り返りと理解の関係を身を持って再確認できた気がしている。湘南モノレールはそうした極めて個人的なことを表象するにふさわしい対象だ。

ということで、このブログをご覧くださった多くのみなさま、まことにありがとうございました。たぶん来年も続けていくと思いますので、引き続きよろしくお願いします。良いお年をお迎えください。