はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

水面の道

世の中には変わった橋がある。数年前、シアトルで“浮き橋”という形式を見かけた。と言っても、上空から見ただけだけど。 浮き橋は、浮力によって橋の重量を支える形式。このワシントン湖は水深が深くて、基礎の設置を断念したのだそうな。歩道橋ではときどき…

長い腕

上海の街では、いたる所でクレーンがぶんぶん動いていた。万博に向けての建設ラッシュは、とんでもないスピードで行われているようだ。最近では中国経済のバブルがはじけたなんて報道されているが、そんな風にはとても思えなかった。 それと、平気で道路の上…

横浜クルーズ

BOAT PEOPLE Association主催の横浜キャナルクルーズに参加させていただいた。横浜の隙のないよそ行きの顔から始まり、隙だらけの素の顔、水路を横断する様々な橋梁、上空に架かる艶めかしい高架橋、色とりどりのコンテナヤード、工場萌えな景観に至るまで、…

農の風景

自分の場合、大自然の眺めもいいと思うけど、農地の眺めのほうが好きだったりする。たぶん、人の手が加わっているからだと思う。 久しぶりに美瑛の丘を眺めてみて、やっぱりすてきな風景だなぁと感じた。同時に、この風景がこれからどう変わっていくのかとい…

土木ツアー

先週末は遅い夏休みを無理やり取って、北海道に行ってきた。旅の主な目的は、かつて札幌で働いていたときに設計に関わった土木構造物のその後を確認して、懐かしい思い出に浸ること。ついでに、ルート付近にある様々な土木構造物や土木的空間を見て回った。…

巨大コンクリート塊

昨日、久しぶりにダムをじっくり鑑賞してきた。重力式コンクリートダムのド迫力は、やっぱりすごいね。 この形式は、コンクリートの重量によって水圧を支えるというもの。極めてシンプルな仕組みだ。日常的に経験するものごとのスケールが、とんでもなく大き…

一周忌

昨年の9月11日、ジャズ界でひとつの時代を築き上げたジョー・ザヴィヌルが亡くなった。享年75歳。訃報に接してから数日の間、何もする気がなくなったことを覚えている。それほど自分の中では大きな存在である。なにしろ僕は中学生のときにはまってから、今で…

謎の数列

ときどき上海の街を徘徊しているわけだが、壁面が気になってしかたがない。意味不明の数列が描かれているのを、頻繁に目にするので。 この写真は、とりわけ高密度に配置された壁面。決してフォトショップでコラージュしたわけじゃない。ほんとにこんな風にス…

音楽的室外機

上海の見所のひとつに、建物の外壁に取り付けられた空調の室外機があるわけだが、今回の旅でも街に出るたびに鑑賞している。ランダムに生えていて建物の外観を台無しにしているものもすてきなんだけど、整列していることで表層に新たなレイヤーを生み出して…

生活の路

上海には古くからある未整理の集落が、ちょこちょこ点在しているようだ。そのうちの、川と高速道路と再開発地区に取り囲まれたエリアに行ってみた。もちろん一人ではなく、中国人と一緒に。 迷路のように複雑に入り組んでいる狭い小路には、唐突に流し台があ…

晴天のパンツ

今日の上海は晴れ。洗濯物もよく乾く。 なんなんだ、この街のコントラストは。