はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

新技術のカタチ

東京港臨海大橋の中央防波堤側架設のとき、桁と橋脚の接点である支承の高さがやけに低いことが気になった。あれだけの荷重を支える箇所なので、とんでもなくでかい積層ゴムの支承を想像していたので。 富津の浜出しのとき、まじまじと支承部分を眺めてみると…

金属の列柱

東京国際空港では現在、4つ目の滑走路であるD滑走路を、海の上で絶賛施工中だ。全体の3分の2くらいは埋め立てなんだけど、残りは桟橋になっている。なぜかというと、多摩川の河口に位置するので、その流れを邪魔しないため。海中に打設した鋼管杭に、ジャ…

遅れた挨拶

東京港臨海大橋のトラス桁架設では、日本トップ3の超大型フローティングクレーンが出動している。こちらの写真でいうと、左から3700トン吊級の「武蔵」、同じく3700トン吊級の「第50吉田号」、4100トン吊級の「海翔」という名前なんだそうな。 そんな彼らと…

宙づりの恐竜

本日富津で行われた東京港臨海大橋の浜出しを見てきた。先日架設されたトラス桁のつづき、第2幕。 いやぁ、すごいのなんのって。だって6000tの物体が宙に浮いているんだよ。しかもそれが動いているんだよ。それをかなりの至近距離から眺められるんだよ。4…

Dの広報

近日羽田空港に行く用事があるので、ついでに絶賛施工中のD滑走路を展望台から眺めようと思い立った。しかしちょっと調べてみたら、現在は車じゃないとアクセスできないことがわかった。無料送迎バスがあったはずなのに。国交省のHPには「多数の皆様にご支持…

ユニゾン

超大型起重機船三隻による三点同時吊上一括架設を、中央防波堤内側埋立地より目視確認した。 なにかの冗談みたいな、凄まじい光景だった。いちいちスケールがでかいし、あまりにもアクロバティックだし、リアリティーが全然ない。 ともかく、世紀の大架設を…

鋼のぶつぶつ

鋼橋とかで部材同士を接合するために、 40年くらい前まではリベット継手が使われていた。いまは溶接や高力ボルトに取って代わられてるので、すっかり使われなくなった技術だ。個人的には、懐古趣味ではないのだけど、このテクスチャーがとても好きだ。特に疎…

露天掘鉱山的

高瀬ダムの天端から見た風景は異様だった。岩石で築かれたダム下流面を駆け上がる道が幾重にも刻まれ、そこを何十台というダンプトラックが列をなして疾走していたのだ。まるで南米の奥地にでも来たような感覚。行ったことないけど。

観光ダム

およそ35年ぶりに黒部ダムを訪れた。まだ幼稚園生だった当時も、あまりの迫力にびびった記憶がある。大人になった現在、たぶんそのときよりもびびった。とんでもない場所にとんでもないものをつくったという事実を、それなりに知識がついたことによって理解…

ダム三昧

本日は黒部ダムを筆頭とする4つのダムを巡るダムツアーを行った。ダムを見ているときは興奮状態なので意識できなかったけど、結構な距離を歩いたようだ。帰りの道中はどっと疲れがでてしまった。 写真は昼食の黒部ダムカレー。ライスをアーチ式の堤体に、グ…

壁の本

ついに壁の杉浦さんの写真集がでた。すごくかわいらしい本。一家に一冊は常備しておくべきだね。アート本なんだけど、押し付けがましさは全然なく、ふんわりした居心地のいい気分になる。立体の街を平面で切り取る彼女の視線には、はっとさせられるに違いな…

穴の底

中央雨水貯留幹線のシールドマシン発進基地である立坑。以前見学させていただいた大橋ジャンクションの立坑のほうがはるかにスケールがでかいけど、曲面で囲まれた空間の方が雰囲気があるね。なんというか、救われることのない絶望感みたいな。見学会の案内…