はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

熱い風を送る装置

ランドシャフトパークの高炉も頂上まで登ることができる。フェルクリンゲンではヘルメットをかぶることが求められて、それはそれで臨場感が出るうれしい体験だったのだが、ここではまったくノーチェックどころか、係員すらどこにもいない。なんてあけっぴろ…

親しまれる工場

ドイツのデュイスブルクにあるランドシャフトパーク(Das Otterhaus 【カワウソ舎】:ランドシャフトパーク)に行ってきた。先日訪れたフェルクリンゲンと同じように、閉鎖した製鉄所を保存・活用した有名な事例。この2つを今月立て続けに体験してきたので…

金持ちの国のスリバチ

ベルギー、ドイツ、フランスに囲まれた神奈川県ほどの大きさのルクセンブルク大公国は、ガイドブックにもたいして情報が載っていないマイナーな小国だ。グーグルパブリックデータによると、総人口はおよそ50万人。神奈川県のおよそ900万人と比べると、いかに…

廃墟の魅力

自分はそれほど廃墟好きではなかったのだが、フェルクリンゲン製鉄所を体験したことによって、ちょっぴり見方が変わったような気がする。朽ちていくもののリアリティというか、自然と人為のせめぎ合いというか、時空を超越する感覚というか。まだうまく言葉…

腹の中

エッシュ歩道橋の内側は、錆止めの色に似た赤で塗装されている。この地域特有の赤土の色を引用しているのだそうな。意を決して巨大生物の体内に取り込まれてみたら、そこには奇妙な安心感があったよ。

使徒、襲来

はじめてネット上でこの歩道橋の写真を見たとき、なにかの冗談かと思った。有機的な白い表皮を持つモノフォルムは、そもそも橋に見えないよね。アニメ好きがつくった良く出来たCGかと思ったのだが、どうやら現実のもののようだ。じっくり見ていくにつれ、徐…

鋼鉄のカテドラル

1986年に操業を停止したフェルクリンゲン製鉄所は、しばらく廃墟となっていたのだが、様々な議論を重ねて1992年に保存することが決定した。そして、1994年に産業遺産としては初の世界遺産登録がなされた。現在も少しずつ補修の手を加えながら、工場マニアも…

復興へ

この度の大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災されているみなさまに心よりお見舞い申し上げます。救助や救援や復旧にご尽力されている無名のヒーローのみなさま、ご活躍とご無事をお祈りしております。日本に暮らすみなさま、引き続…

あやとり的輻輳感

アムステルダム中央駅の近くにある音楽ホールMuziekgebouw aan 't IJのアプローチには、面白い橋が架かっている。いくつものケーブルがあやとりのように輻輳している上に、支柱や定着部の形状は連続的に変化していて、独特のリズム感を生み出している。細か…

昔の近未来

1958年にベルギーのブリュッセルで開かれた万国博覧会のメインパビリオンで、現在は展望施設および展示施設として利用されている「アトミウム」は、大方の予想に反してものすごく面白いよ。 科学技術が拓く明るい未来が信じられていた素敵な時代の建造物。鉄…

バケットホイールエクスカベータ

Tagebau Indenの展望台からの眺め。写真右下に写り込んでいるオレンジ色の人たちと比較すると、このマシンがいかにばかばかしい大きさかがおわかりいただけると思う。ドイツ人はなんでこんなものをつくっちゃったんだろう。ああかっこいい。バケットホイール…

オープンピットマイニング

先日、橋の調査に行くためにグーグルマップの航空写真を見ていたら、ケルンの西側に白っぽい奇妙な地形がいくつかあることに気がついた。むむっこれはもしやと思い、ぐぐっと寄ってみると、虫のような黒い点がいくつも見える。おおっこれはもしやと思い、さ…

治水テーマパーク

オランダに来る機会があれば、ぜひ訪れていただきたい場所がある。それは、東スヘルデ防潮水門に併設されている、水にまつわるテーマパークのDeltapark Neeltje Jans。 公式ホームページをご覧になっていただくと感じられると思うが、バブル景気の頃に日本で…