はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

何があっても落とさない

富山の高岡市と射水市を結ぶ万葉線に乗っていたとき、庄川の河口に変断面が連続するコンクリート橋が見えたので、後日あらためて訪問してみた。1938(昭和13)年につくられた国道415号の「新庄川橋」である。 RC桁が描くリズミカルなラインはとても丁寧にデ…

人工の土地

先日四国を訪問する際に、Twitterで「僕が行くべきところを教えて!」と羽田空港でつぶやいたところ、僕の好みを理解してくださっている方々からいろいろとご教示いただけた。その中に「坂出人工土地」という不思議な響きのワードがあったので簡単に調べてみ…

アーチ風トラス

オランダにあるロシアの旅客機(飛行機に泊まる)に宿泊した翌日、高速道路を北上してズウォレという街に向かった。街に近づいてきたので駐車場の心配をしていたら、川を渡る際に右手の遠方に赤い橋がチラリと見えた。むむっ?あれはもしや、事前のチェック…

反復階段

木更津駅西口に面した商業施設の裏側に、極めてゴージャスな避難階段があった。この建物から海側は背の高い建物がそれほど多くないため遠くからでもよく視認でき、木更津のシンボルと言ってもいいくらいの存在感を放っていた。 この商業ビルはもともと「木更…

広場の変遷

昨晩、おそらく10数年ぶりに映画「ニュー・シネマ・パラダイス」(完全オリジナル版)を鑑賞した。シチリアの小さな村を舞台に、やがて映画監督として大成するけれど人としての出来はいまひとつなトトの成長が丁寧に描かれている映画である。エンニオ・モリ…

放置自動車

アムステルダムのNDSMという再開発エリアの駐車場に、奇妙な物体があった。キューブ状にプレスされた鉄くずが、木製のパレットに載せられて、駐車升の中央に鎮座しているのだ。 もしかして、車のスクラップなんだろうかね。だとすると、所有者はちゃんと駐車…

イタリアが好きになる理由

ヴェローナのカステルヴェッキオ美術館(古城の軽い橋)、ヴェネツィアのクエリーニ・スタンパリア美術館(スカルパの橋)などをじっくり見た結果、カルロ・スカルパの信念に基づく動線計画の緻密さやディテールの工芸的完成度の高さなどにすっかり魅了され…

水門コンポジション

たまたま見かけた防潮水門の裏側のリブが、モンドリアンの「コンポジション」に見えてならない。(類例:下町のモンドリアン) 愛媛県大洲市の肱川河口にある長浜大橋を見に行ったのだが、その橋詰付近でこの真新しい防潮水門を見つけてしまい、目にやり場に…