はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

偶然のご縁を大切に

先日、鳥取方面への出張兼旅行に行く際、少し早く羽田空港に着いたのでコーヒーでも飲もうかとゲートラウンジの一番奥にあるスタバに立ち寄った。そこで、任務として遂行したトークイベント(鳥取県公式サイト:土木遺産ツアー&どぼくカフェ)、苫田ダムの…

デザインの勝利

今朝はいつか行かねばと思い続けてきた岡山県にある「苫田ダム」を、ようやく見に行ってきた。一昨日に訪問するつもりでいたのだが、雨天のため急遽予定を変更したことが功を奏して、快晴に恵まれた。 このダム、なにかと整っており、かっこよすぎて困った。…

格子のダム

自分が一番好きなダムってなんだろうか。まあ一番なんて決められないよね、みんなそれぞれ好きだもの。とは言え、僕の場合は若干の傾向はある。膨大な水圧に対して圧倒的なボリュームで対抗するものよりも、使用する材料を最小化しつつ構造で対抗するものが…

みんなでつくった黄色い道

先月訪問したロッテルダムでは雨の中、2015年にクラウドファンディングによってつくられたばかりの総延長390mの木製歩道橋「ルフトシンゲル(Luchtsingel)」を鑑賞してきた。25ユーロの出資につき1枚、壁高欄の木材に名前が刻まれているらしい。デジタル的…

モーゼの奇跡の顛末

僕が2011年にオランダを離れてすぐに話題になった(ArchDiaryの記事)濠の水面の下を歩く体験ができるという「モーゼ橋(Moses Bridge)」を観るために、西ブラバント・ウォーター・ラインのFort Roovereという稜堡を訪問した。なんで僕が住んでいるときに完…

道半ば

東日本大震災の津波によって、信じがたいスケールの被害を受けた陸前高田。まるごとなくなってしまった街を再生するための高台造成工事が、現在も粛々と進められている。そのための大量の土砂を素早く運ぶためにつくられた仮設のベルトコンベアが、本日で引…

バカっぽい浮き橋

オランダ南部にあるベルヘン・オプ・ゾーム(Bergen op Zoom)という港街は、軍事戦略的要衝だったようで、星形要塞の名残がある。そのひとつが18世紀初めにつくられた「Ravelijn op den Zoom」という堀に囲まれた稜堡。1930年に木橋がひとつ架けられたが、…

つぎはぎの精鋭

またしても砂防の聖地である「立山カルデラ」を訪問する機会を得た。幻の村「水谷平」に向かうトロッコから見える常願寺川では、各種の砂防工事が延々と行われている。その中でも目を引いたのが、以前に被災した堤体を再利用して継ぎ足した、なんとも一体感…

未来的バイザーゲート

先月中旬にどなたも誘うことなく催行した『オランダのドボクを見に行こう』ツアーでは、いくつか見ておかなければならない物件があったのだけど、その中でも最も訪問を切望していたものが二連のバイザーゲートを有する「Stuwcomplex Hagestein」だ。日本名は…