はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

熟年の伸びしろ

1985年に開通した大鳴門橋は、国家規模の「執念」を内包し続けている。もちろん神戸淡路鳴門自動車道の重要構造物としてしっかり機能しているんだけど、その補剛桁はまだ見ぬ四国新幹線を敷設できるよう設計されている。2000年にオープンした渦潮展望施設「…

ムショ壁の地層

香港の中環にある大館(Tai Kwun)がとても面白かった。ここはかつての警察本部、中央裁判所、監獄を改修しつつ、ヘルツォーク&ド・ムーロンによる現代建築も挿入されたアート系の複合施設だ。香港らしい急傾斜地に立地しており、新旧の豪勢な建物が過剰な…

先駆け吊橋

鳴門海峡の渦潮を跨ぐ大鳴門橋を見に行くたびに気になっていた橋を、ようやくじっくり見る機会を得た。「小鳴門橋」という1961(昭和36)年につくられた3つの主塔を持つ4径間連続吊橋だ。長大吊橋の技術が未成熟だった時代に、淡路島経由で四国と本州を結…

執念の石垣

熊本地震から10年。9年前に訪れた熊本城では、まだ崩落した石垣や城壁が痛々しく放置されていた。その一方で、ナンバリングされた無数の石材が、あちこちで整然と並べられていた。石垣の内側を支えていた大量の栗石も、やはり丁寧に積み上げられていた。 そ…

形而上的風景

しまなみ海道を訪れた翌日、今治のホテルでチェックアウト時刻のギリギリまでダラダラ過ごし、15時頃のバスに乗って帰途についた。その間は昼食の時間を除いても3時間超は街を徘徊しただろう。スタートは以前訪れたこともある丹下建築シリーズで、愛媛信用…

きれいな城砦

九龍城砦公園に行くと、まずテンションが上がるのがブロンズの鋳物っぽいミニチュア模型。これがまた、とんでもなく出来がいい。みっちり詰まった違法建築物群の塊感がそのまま立ち上がっていて、背後にある断面図とセットで見ると、カオス空間の内部に折り…