はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

演出

ベルリンのイメージ

僕が勝手にイメージしていたベルリンの街には落書きがつきまとっていたのだけれど、これほどとは思わなかった。甘く見ていてすいませんでした。壁という壁が幾重にも塗られた少々クオリティーの低い落書きによって隙間なく埋め尽くされていて、その空間はな…

ひまわりの種がある空間

中国の有名アーティストである艾未未(アイ・ウェイウェイ)が、4月の頭に中国公安当局に拘束された。どうやら脱税の容疑ということらしいのだが、これまで政府を批判してきた人物であるだけに、真相はわからない。先月ロンドンに行ったとき、たまたまラッキ…

廃墟の魅力

自分はそれほど廃墟好きではなかったのだが、フェルクリンゲン製鉄所を体験したことによって、ちょっぴり見方が変わったような気がする。朽ちていくもののリアリティというか、自然と人為のせめぎ合いというか、時空を超越する感覚というか。まだうまく言葉…

昔の近未来

1958年にベルギーのブリュッセルで開かれた万国博覧会のメインパビリオンで、現在は展望施設および展示施設として利用されている「アトミウム」は、大方の予想に反してものすごく面白いよ。 科学技術が拓く明るい未来が信じられていた素敵な時代の建造物。鉄…

天国へのエスカレーター

カテドラルの回廊のような宗教的な香りがするエスカレーター空間。ここまで完成度の高いハイパーモダン空間を見せつけられると、ちょっと息苦しくなってしまう。というか、それが狙いなのかな。

ミッフィー信号

ガイドブックに載っていた交通施設を見るために、ユトレヒトの街に行ってきた。交差点を行き交う人たちは、この信号機にあまり興味を示していなかった。こんなにかわいいのに。見慣れているのかな。ちなみに、ミッフィーも赤信号の時は立ち止まってるよ。

あやめ閘門

佐原で水郷クルーズを楽しんでいたら、だしぬけに素っ頓狂なカラーリングの閘門があらわれてびっくりした。どうやらこの地域で有名なアヤメを模したようだ。天然色を均一に塗ると、すごいことになるんだね。この日は点検中のため通行できなかったことが残念。

スポットライト

夜に日本橋の歩道を歩いてみると、部分的に明るいポイントがあることに気づく。そこに人を立たせてみて写真を撮ってみると、なかなかいい感じにおさまった。これもファンサービスの一環なのかな。

明るい橋

来年で架橋100年を迎える日本橋。上空の高架橋は邪魔者にされることが多いけど、夜は日本橋をまばゆく照らしてくれているよ。

紅白タンク

京浜工業地帯の扇島には紅白市松模様のタンクがあるのだけど、なんでこのカラーリングにしているのだろうか。目立たせなければいけない理由があるのかな。なにかおめでたいことがあったのかな。サッカーのクロアチア代表を応援しているのかな。

手軽に海外

都営三田線日比谷駅の壁紙の前で記念写真を撮れば、ちょっとした海外旅行気分が味わえるよ。

擬態橋脚

いったいなんのための擬態だろうか。威嚇かな。

アルミ製木材

川沿いを歩いていると橋があった。近づくにつれ、欄干に違和感が。カタチは間違いなくアルミ製の高欄兼用車両用防護柵だが、ちょっと様子がおかしい。よくあるプリント偽装か、やだねぇと鼻で笑って通り過ぎようとしたのだが、そんなもんじゃなかった。思わ…

黒門

いくら両国だからって、この装飾はストレート過ぎなんじゃないか。 でも、黒く塗られたゲートはかっこいい。

海上の半月板

海ほたるに設置されている半月状の巨大なオブジェ。アクアラインの建設記念碑として、海底トンネルを掘ったシールドマシンのカッターヘッドを復元したものだ。ぴかぴかのステンレスでつくられたボディは、かなりでかくて圧倒される。 土木のスケールを間近で…

接近遭遇

千葉のモノレールは鋼製の懸垂式なので、構造物の外観が煩雑である。お世辞にもデザインの手が加わっているとは言い難い。エンジニアリングよりも政治が優先してできあがった構造物に見える。そんな風に、個人的に好きではない部分があちこちに散見され、鼻…

吊橋劇場

南北備讃瀬戸大橋を背景とする、屋根付きステージ。 センター最後部から眺めると、構図のバランスに少々難がある。 なので、ベストな座席は左側中段だね。 ところで、ここではどんなイベントが行われているのだろうか。

地下宮殿

地下空間では自然採光や天井の高さが重要ってことはわかるけど、これはちょいとがんばりすぎだと思う。

石積み電柱

松本城の付近で見かけた電柱。 これで、周辺の景観との調和に配慮しました、とでも言うのか。 まぁ、そうなんだろうね。 関係者には申し訳ないが、この手のやり方は、基本的に嫌い。 押し付けがましさや媚びが感じられるので。 石積みの電柱ってのは、ジョー…

役割と意味の転換

数年前に韓国の観光地で見かけた歩道橋。なんだか違和感が色濃く漂っている。よく見ると、主塔やケーブルが全くの飾り物。おそらく、こういうことだったんだろう。 「ここの歩道橋は絵葉書になるような橋にしたいなぁ」「だったら、吊橋だよ」「でも、わざわ…

自信のある色

東関道と外環を結ぶ高谷ジャンクションの建設が、かなり進んでいる。いくつもの鋼箱桁が空中で交錯するわけだが、ずいぶん思い切った塗装色が使われている。高彩度の水色。自分だったら、怖くて使えない色だ。 かつて橋梁の色彩計画をいくつもやらせてもらっ…

ネズミのラブホ

首都高湾岸線の浦安近辺を走っていると、唐突に巨大なラブホテルが出現する。いまどきこんな装飾のラブホは珍しいなぁなんて思っていたら、ネズミの国の新しいホテルだった。 かの国の中で完結していれば、なんの違和感もない装飾だと思う。非日常の、魔法の…

S字鑑賞

春にリニューアルオープンした首都高の代々木PAに寄ってみた。 2Fの休憩スペースは、とても心地よい空間だと感じた。南側には大きな窓が設けられており、程よい開放感がある。そこからは、正面に明治神宮の森を、手前にダイナミックな線形の首都高4号線…

ほぼ落書き

JR御茶ノ水駅のホームから見えるコンクリートアーチ橋、聖橋。震災復興橋梁として、昭和2年(1927年)につくられた。建築家の山田守の手による威風堂々とした姿の良さもさることながら、ホームが絶好の視点場になっているというシチュエーションがたまら…

デコな塔

ピッツバーグで見かけた吊橋。1926年に建設されたことが銘板に記されていた。かつてこの街が製鉄で栄えていた頃につくられた物件だと思う。 その主塔の造形は、アールデコの匂いがプンプンする。梁部は単に2本の柱を結びつけるのではなく、放物線と直線によ…

偽装表記

レンガ風ペイントがなされたコンクリートアーチの鉄道高架下物件。アーチ部分もレンガが水平に積まれているように描かれていて、違和感が満載だ。こじゃれようとしてみたんだろうけど、かなりぬかってる。どうしても偽装したいんだったら、覚悟を決めてちゃ…

ポーズ

お台場にいる自由の女神は、観光名所のレインボーブリッジを背景に、記念写真を撮っているように見える。 無邪気に、ガッツポーズで。

景観特区

近年、この時期になると個人の住宅をイルミネーションで飾り立てることが流行っている。つい先日、それらが群生している地区を、友人に連れられてじっくり散策してきた。これはすごい!という高レベル(?)の住宅も稀にあったが、ほとんどはどこか間が抜け…

去りゆく老兵

デンマークの鉄道用海底トンネルの坑口付近に、その建設で使われたトンネルボーリングマシンのカッターヘッドが展示というか放置されていた。 人によっては、ただの汚い鉄の塊に見えるかもしれない。しかし、幾何学的な形態や錆びた表面は美しさを帯び、遺跡…

正当な意地悪

ジェットコースターを構造物として眺めてみても、結構面白い。力の流れが明確に形に現れていたりする。複雑な取り合いをうまく収めていたりする。それはそうと、眺めたり乗ったりする以上に、ジェットコースターのデザインって面白そう。きっと、経験による…