はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

柱の森


首都高は面白いことがたくさんある。お正月やお盆に首都高をグルグル運転するのは以前からやっていたことだけど(もちろん安全なスピードで)、最近は外側から眺めることも楽しくなってきた。

この前も、唖然とする高架橋を目にした。やけに薄暗くて閉塞的だなぁと思って桁下に目をやると、橋脚の密度が異様に高い。そんなわけないだろ、というほどの橋脚の近接ぶり。

じっくり眺めて、その理由がようやく理解できた。この高架橋は、2つの橋が共存して成り立っているのだ。それは、最初につくった高架橋と、あとから拡幅した高架橋。もともとの橋脚は残念なことに、拡幅分の桁の荷重を受ける構造にはなっていなかった。だから、橋軸方向の隙間に新たな橋脚を挿入したのだ。よく見ると、もともとの橋と拡幅した橋では、支点の位置が違うことがわかる。

こんな強引さは、なかなかお目にかかれるものではないね。超高密度都市に蓄積されているひずみがよく表れている眺めだと思う。