土木技術のすばらしさを伝える画期的な本が出版された。その名も「首都高をゆく」。以下、裏表紙より抜粋。
日本の首都・東京に網の目のように張り巡らされている首都高速道路。今年で創立50周年を迎えるこの道路は、空間的・時間的制約をビックリ仰天の技術でクリアしてしまう工夫にあふれていた!そんな「ウルトラC」ともいうべき建設方法をわかりやすく紹介したのが本書である。首都高速道路(株)完全協力のもと、同社に眠っていた建設当時の貴重な写真をあますところなく掲載。また、首都高の面白いポイント紹介や首都高の舞台裏取材、首都高の新しい楽しみ方の提案など、完全保存版の「首都高まるごと大百科」だ!
ムックというカジュアルなスタイルをとっているが、内容はかなり充実している。首都高建設の歴史や技術がたくさんの写真とともに掲載されてるし、一般にはわかりにくい設計のポイントが示されているし、その筋の方々8名のインタビューもある。まぁムックらしく、誌面や文体は賑やかすぎて、自分にとってはちょっと読みづらいけど。
個人的にうれしかったのは、両国JCTの記事。橋で橋を吊っているやつ。情報がすっきりまとめられていてありがたい。あと、小泉政権のときにさんざん叩かれた日本橋上空の高架橋が、繰り返し持ち上げられているのが面白い。こんな勢いで肯定しているのは、見たことがないな。
かなりマニアックな本なので世間に受け入れられるかはわからないけど、出版に踏み切った英断を称えたい。なにしろ、自分もかなりの首都高ファンだからね。ついでに過去のエントリから首都高ネタを拾い上げてみたら、ずらずら出てきて自分でもびっくり。(都市の緑、ジャンクション、物流モードの変遷、人気のないすてきな橋、直下からの視線、柱の森、東京でパークアンドライド、地下に架かる橋、S字鑑賞、すてきな高架橋、補強中、街の中の巨大コンクリート塊、都市の長大トンネル、床版だけ高架橋)
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2009/06/16
- メディア: ムック
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