はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

2つのS


ボーフムの工場跡地を活用した公園の端部に、2つの斜めの主塔からS字の桁を片面で吊るリングガーダー橋がある。かなり素敵。結構高い位置で道路と鉄道を軽やかに跨ぐ体験はなかなかのものだ。詳細はこちらからどうぞ。
 schlaich bergermann und partner : Bridge over the Gahlensche Strasse
数ヶ月前に見に行ったベルギーのCollege橋は同じような線形や構造の歩道橋である(NEY +Partners : College Bridge)。ぱっと見のフォルムはよく似ているんだけど、よくよく見比べるとそのデザインのテイストは全く異なっていることに気づく。こちらはスマートであちらはエレガント、こちらは寡黙であちらは饒舌、こちらはあっさりであちらはこってり、といったところだろうか。これはドイツとベルギーの違いなのか、ゲルマン系とラテン系の違いなのか、プロテスタントとカトリックの違いなのか、デザイナー的アプローチとエンジニア的アプローチの違いなのか。まあそんな単純なことに帰結できる話ではないんだろけど、文化的バックグラウンドに根ざしていることは感じられる。どちらもオランダの隣の国なのにこんなにデザイン言語が違うなんて面白いね。