はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ツムトアさん


ここ数日、ツイッターのタイムライン上に「ペーター・ツムトア」という人物が頻繁に登場している。だれそれ?と不審に思っていたのだが、スイス人建築家の「Peter Zumthor」、つまり「ピーター・ズントー」のことらしい。みすず書房から5月に出版される「建築を考える」という本のチラシ(pdf)によると、『著者の意向により、呼び慣わされてきた英語読みの「ピーター・ズントー」を独語読みに改めます』とある。いまさら困るなあと思いつつも、ご本人がそう言うのなら仕方ないよね。そんなわけでこの表記に慣れるためにここで取り上げてみる。
上の写真はケルンにある聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館の、灰色のレンガを丁寧に積み上げた外壁。ツムトア建築の特徴のひとつは、材料の持ち味を徹底的に探求したテクスチャーだと思う。クラフト感たっぷりのテクスチャーは、近くから見ても遠くから見ても「効率」という価値観にどっぷり浸かっている自分を省みてしまい、ついつい恥ずかしくなるんだよね。