はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

ゆがんだ主塔


2006年に開催されたトリノ冬期オリンピックに際してつくられた歩道橋。鉄道とその車両基地を跨いで、選手村と地下鉄駅方面を結んでいる。縦にも横にも斜めに傾斜しているアーチ状の赤い主塔、吊っているんだかカウンターウェイトにしているんだかよくわからない細い橋脚付きの桁、なんとなく行き届いていないディテール、やんわり曲がった道路線形。どうすればいいのかわからなくて、無性に落ち着かなくなる。イライラするとも言える橋。まあそんなときは背景のアルプス山脈を眺めてなごめばいいよね。