南房総市に建設された農道「安房グリーンライン」の最南部、安房白浜トンネルの北側坑口付近にある切土法面がすごい。約200万年前の巨大地震の痕跡である「海底地すべり地層」を生鑑賞することができるのだ。
海底で起こった大規模地すべりによる地層の崩壊が、やがて隆起して陸地になり、さらに道路建設によってあらわになったというスペクタクル。法面から地球のドラマが見えてくるなんて。
事業者もこの価値を認め、普通は写真左側のように種子を吹き付けたりして法面の表面を保護するところなんだけど、特殊な保護処理を施すことで現位置での保存と公開を実現している。そして、トンネル工事用のヤードだったのだろう場所をバスも止まれる駐車場として再整備し、しっかり鑑賞できる場を用意している。
こういう素敵物件をしっかり保存・活用してくれているのは、公共事業として大正解だと思うな。房総の新たな宝だよ、ほんとに。