長野北部方面を訪問する際、休憩がてらチラッと寄り道ができるところを探していたら、新潟県の妙高市に「万内川砂防公園」という情報を見つけたので、なにはともあれ行ってみた。これが予想をはるかに超える素晴らしい場所だった。大正から現在までに整備された数多く(20基前後かな?)の堰堤群を、散策路に沿って一気に体験することができるのである。
もちろん砂防施設なだけに高低差があるので、それなりにたいへんである。こちらはほぼ予備知識なく行ったので、想定していた時間と体力を大幅に超過してしまった。そのつもりで行けば、何の問題もないけどね。さらに上流に行くと、「日影沢床固工群」というこれまた由緒ある砂防施設が見られるらしいのだが、これ以上予定をずらすわけにはいかず、さすがに断念した。(「床固工」を「とこがためこう」と発音させるあたりは、すごく土木っぽいよねえ。)
本物の砂防施設がたっぷり堪能できる上に、川の合流点の広々とした空間は公園として整備され、ミニチュア砂防も設置されている。リブ付きのフランジ継手まで再現されている鋼製スリット堰堤や、ちゃんと石を詰めたフレームからなる鋼製自在枠堰堤があり、思わずニンマリしてしまう。さらに、水通しの形状になっているすべり台には、うっかり吹き出してしまった。そこまでやるか。