はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

軽いアーチ

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今年の正月に強行したオランダ紀行では、ナイメーヘンという街に一泊した。翌朝はとりあえずこの街のシンボル的橋梁であるWaalbrugを見に行ったのだが、その近くに架かっている歩道橋を目ざとく見つけ、思わず駆け寄った。

ワンスパンのアーチリブに階段が設けられている、軽量感たっぷりのシンプルなアーチ橋である。その姿はかわいらしくかつ洗練されていて、とても興味を引かれた。ところが登り口のまわりに乱雑に柵が設けられていたため、渡ることができなかった。この日は先を急いでいたために、あまり執着せずに現地を後にした。

そんなことをふと思い出し、ネットでこの橋のことを調べてみると、今年の2月に開通したOoypoortという橋であることがわかった。名前に"O"が4つも入っていることもすごいんだけど、なんと、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の橋であり、56mの橋長は単支間の複合素材橋として世界最長だという。どおりでやけに軽やかな雰囲気だったわけだ。そうなると、渡れなかったことが残念だよねえ。まあ仕方ないけど。

JEC : Opening of composite pedestrian bridge "Ooypoort" in Nijmegen, the Netherlands

などと思いつつ、もう少し検索してみると、どうも今月上旬に閉鎖されていたらしい。オランダ語の記事なのでよくわからないけど、高欄のケーブルがいたずらによって破損したのかもしれないね。まああちらの歩道橋はオープンしたばかりで閉鎖されることが頻繁にある気がするので、それほどびっくりしないよね。

de gelderlander : Ooypoort valt ten prooi aan vandalisme