はちまドボク

何かからはみ出した、もうひとつの風景

火山的建造物

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フランスのル・アーヴルという街には、5年前に「ノルマンディー橋」を見るために宿泊地として立ち寄った。鉄筋コンクリートの団地が建ち並ぶこの街自体が世界遺産に登録されていることは耳にしていたが、それほど期待も予習もしていなかった。ところがとてつもなくステキな街であり、設定していた時間では完全に不足していた。後悔先に立たずだね。そして悔しさのあまり『ヨーロッパのドボクを見に行こう』の12-13ページに大きく取り上げてしまった。街中をバタバタと巡っただけだったので、写真のセレクトがきつかったんだけど。いつの日かゆっくり見に行きたいな。

特に再訪したい物件が、「ル・ヴォルカン」というアート関連の複合施設。あのオスカー・ニーマイヤーの手によるということを、見た後に知ったという体たらく。というか正直なところ、ニーマイヤーを含めた著名な建築家たちについて、5年前は不勉強すぎた。すごい造形の建築を目の前にして、なんかやたらとセクシーなラインだなあ、このスロープもやたらとかっこいいなあなどと、周辺の矩形の建物群と全く調和させる気がないんだなあなどと、急ぎ足ながらものんきに眺めるにとどまり、中にも入らなかったもんな。ああ、やっぱりゆっくり見に行きたいな。